五十一話 ページ2
「百年先なんて死んでるだろう。」
小芭内が言う。
「来世だよ、来世。きっと私達は死んでも来世で同じ時を生きるから大丈夫。」
なんとなく分かる。今回、必ず無惨を倒せる。その間に死ぬ仲間は絶対いる。でも、絶対来世では
みんな幸せになれる気がする。
「……そう言えば、本当にお館様が言う通り一回無惨を追い詰めた時と同じような強さね。」
Aは柱を顔を見ながら呟く。それから頭に縁壱という名前が浮かんだ
縁壱……あ、縁壱は確か日の呼吸の使い手で兄の巌勝も居た…はず。あれ？なんで縁壱は鬼狩りやめ
たんだっけ？縁壱は……あ、無惨のかけらを全部斬れなかったのと珠世を斬らなかったことと巌勝が
鬼になったからだった気がする。
Aの頭にふと巌勝の顔が浮かぶ。
あれ？あの人大分前にあった気がする。どこであったんだっけ？
Aは数年前の出来事を遡り考える。
上弦の壱って巌勝じゃない？目、いっぱいあったけど月の呼吸使ってたし…
「どうした？」
いきなり深刻な顔をして黙り込んだAに義勇が声をかける。
「上弦の壱は、戦国に無惨を死の淵まで追いやった剣士の兄。月の呼吸の使い手。今の名前は…
黒死牟。」
最近Aはよく記憶を思い出す。思い出すときはなんとなくではなく鮮明に思い出すのだ。
「目が六個あるの。生きていた頃の名前は継国巌勝。出会ったら気をつけて。あ、私任務があるから
またね！」
今日は少し遠いところだった！やばい！
Aは凄い勢いで走り去って行った。
残された八人は唐突に教えてもらった上弦の壱の情報にポカーンとしたままだった。
Aが任務を終えたのはその日の晩だった。今Aは木の幹にもたれて座っている。
「んー、お腹刺されちゃったけど蝶屋敷行った方がいいかな？」
Aは怪我をしても一日あったら死ぬ事以外なら治せる。
「チュンチュン！」
チュン子は早く行った方がいいと訴える。
「でもなぁめんどくさいし。」
「ごめんな…俺が外したからだよな…」
村田が真っ青な顔でいう。軽症なら謝って済むが今のAは呼吸で血を止めているにも関わらず
血が溢れ出てきている。
「いいのいいの。でも流石に歩くのはしんどいんだよね。」
するとガサガサと物音が聞こえた。
「チュン！」
チュン子が嬉しそうに鳴いた。
「あ、お前達元気だったか？」
現れたのは後藤さんだった。
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さな(プロフ) - どんさん» ありがとうございまーす！ (2020年3月20日 21時) (
レス) id: 0b0eb48310 (このIDを非表示/違反報告)
どん(プロフ) - 桜奈さん、泣きながら最後まで読ませて頂きました…！！本当に原作でもそうですが涙無しでは見れませんね…。鬼滅学園のお話楽しみにしています！ (2020年3月20日 20時) (レス) id: 85f455c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜奈 | 作成日時：2020年3月16日 17時
