遮光カーテン２ (ページ7)

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大我side

北斗が来てくれて1週間ちょっと、やっと退院出来る日が来た。

過去にこんなにも退院に向けて頑張ったことはないくらい頑張った。

自分で言うとダサいかな、でも毎日目標を決めて、本来なら暇な入院生活が少し忙しかった。

「大我、おめでとう。体育祭楽しんでおいで」

「うん！阿部ちゃん、ありがとう！」

「でも、無理は禁物ね」

「わかってるー」

久しぶりの家は病院よりよっぽど落ち着く。

前までは病院から帰ってくるだけで疲れてたのに、だいぶ体力がついたのか余裕ができて嬉しかった。

とはいえ、何もすることはないからボケーとソファに座ってるだけなんだけど。

退院したからといってすぐに学校に行けるはずもなく、区切りのいい次の週から行くことにした。

.

「こーちー」

「何」

「暇～」

「俺は暇じゃない」

久しぶりに学校に来たといっても保健室なんだけど、することもなくて暇だ。

勉強しろよってこーちに言われるけど無視。

別に勉強で困ることないもん、俺頭いいから。

ガラガラ
「せんせー、ベッド貸して～」

「ほくちゃん倒れた～」

「分かったからもう少し静かにして、ここ保健室」

どでかい声と共に入ってきた大男2人と、片方に抱えられた北斗。

ベッドに寝かされた北斗の顔は真っ青で、明らかに具合悪そう。

「大我、ホットタオルと普通のタオル持ってきて」

「はいはーい」

こーちに言われたものを取りに行って戻る。

青白い顔でぐったりしている北斗の目元にホットタオルを乗せた。