遮光カーテン２ (ページ4)

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北斗side

京もっちゃんのお見舞いに行って数週間が経ってもまだ学校には来ていない。

あれから迷ったがお見舞いには行かなかった。

一回行ったしな、また来られても困るよな、行って何話す？とか色々考えて時間だけが過ぎた。

「うぃ～おひさ」

「ぅん？樹か、」

「見事に寝込んでんな」

「あぁ、わりぃ」

「別に～、暇だから来ただけ気にすんな」

突然開いたドアからは樹が現れた。

ノックくらいしろよと思いながらも毎回のことだから諦めた。

季節の変わり目だからか、はたまた別の理由でか、盛大に体調を崩した俺。

目眩やふらつき、倦怠感が酷くて学校に行くことは勿論、ベッドから起き上がる事も家の中の移動もキツい。

幼馴染み故に、お互いが気を遣わないから無理にベッドから起き上がる事もない。

クッションを抱えてスマホをいじっている樹とたわいない話をする。

「北斗～、きょもに会いに行かねーの？」

「いきなりぶっこむね」

「俺が入院したら来てくれるだろ」

「それは樹だから」

「病院ってさ、孤独なんだよ。

することも制限されて、ずっと同じ景色で、自分の弱さだけを突きつけられる。

誰でもいいから、傍にいるだけでいいから、1人にしないでって。

北斗なら、分かるだろ、1人で暗闇を彷徨う怖さを。

行くだけでいいんじゃね、別に話さなくてもさ」

「うん、考えとく」

「まぁ、まず自分の体調治してからだな」

俺に見向きもせず、目線はスマホのまま問いかけられた。

樹が言ってることは、樹も感じていることなんだと思う。

俺は腕で目を覆って、少し考えた。