encore ~ (ページ2)

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2nd story ページ2

「じゃあ、またなー。」

「おつかれー。」

ぞろぞろとメンバーが帰っていく。
あれからというもの俺は北斗と会話をしていなくて、どうしたら良いかすらわからない。
俺はいつもぱっぱと支度を終わらせるのに対して、北斗はいつものんびりとしていて、帰るタイミングが揃うことなんて一度もなかった。

今日もいつもの如く、マイペースに支度をする北斗を横目に、俺もゆっくりと支度を進めた。

「じゃ、じゃあね。またね。」

そして俺ら2人が残って、最後に楽屋を出たのは慎太郎。
帰ろうとしない俺ら2人を焦ったように交互に見ては、慎太郎も気を使ってゆっくりと支度をしてくれていたけど、慎太郎は用事があるのか腕時計を何度もみては申し訳なさそうに先に帰った。
あぁ慎太郎。気を遣わせてごめん。

「…いこっか。」

北斗の声に、俺は慌てて荷物を持ってソファから立ち上がる。
北斗はというとずっと携帯から目を離さないでいて、俺になんの声掛けもなかった。
逆に言えばなにも言われていない訳だから、楽屋を出ても良かったのかもしれないけど、残っていて正解だったかも。

そんな事を考えながら、先を歩く北斗の4歩後ろをついて行った。