【アルスマグナ】微炭酸の唇を【泉奏】

4本目 ページ4

昼休み、彼女の机の回りには人が多く集まった。

無理もない。彼女の顔は整っているし、スタイルも普通に比べれば良い方だから。


「すいません、私用があるんです」


しかし彼女は教室を出ていってしまった。

その姿を見て、ダンス部の神生アキラはがっくりと肩を落とす。

彼女はそのまま階段をあがって、向かった先は1年B組。

綺麗な見たことのない女子生徒に教室は少しざわついた。


「すいません、朴…朴ウィトくんいますか？」


彼女の目当ては他でもない、ケントが顧問を勤めるダンス部を作った張本人であった。

すると、僕ですか？と言う元気な声と共に身長の高い男子生徒があらわれた。


「久しぶり、朴。元気にしてた？」

「あ、Aさん！お久しぶりです」


朴ウィトと呼ばれた彼は、元気な日韓ハーフの男の子。

少なからず男子生徒からは突き刺さる視線があるが彼はそれに気づいていない。

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