桜と君と僕らの嘘 ~secret story~ (ページ12)

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名前でページ12

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顕「あー、また交信してる」

「阿部くん……してないってば」

昼休み、中庭のベンチに一人でいると

いつものように阿部くんがやって来て隣に座った

顕「Aちゃん」

「え？」

顕「Aちゃんって呼んでいい？」

断る理由もなく、いいよって言うと

ニコッと笑ってじゃあ…と付け加えた

顕「俺のことも顕嵐って呼んでよ」

「……あら…んくん？」

顕「うんいいね！友達っぽい！」

友達ってこんな感じかぁ

少し照れくさいような、嬉しいような

でも彼と話していると嫌なことを少しは忘れられるような気がした

顕「Aちゃん今度の土曜日って暇？」

「うーんと………暇」

顕「じゃあさ、試合見に来てよ！」

「試合？…バスケの？」

顕「うん、Aちゃんに来て欲しい！」

立ち上がってシュートをして見せる顕嵐くん

「うん、行く！」

顕「まじ！？俺めっちゃ頑張るわ」

「ふふ、頑張ってね！」

誘われたことが素直に嬉しくて

バスケ部のことなんて何にも知らずにオッケーをした私

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土曜日＿＿＿

部屋で支度をしているとドアがノックされ、返事をすると入ってきたのは廉だった

廉「……何どっか行くん？」

「うん」

廉「どこ？」

「バスケの試合見に行くの」

廉「えっ？バスケ…？何で？」

「誘われたの。あーもう行かなきゃ！ごめんね廉バイバイ！」

廉「えっ！ちょっ…」

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