桜と君と僕らの嘘 ~secret story~ (ページ48)

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隠しきれない ~紫耀side~ ページ48

～紫耀side～

「紗南………ちょっと話あんねんけど」

紗南と付き合うようになったのは半年ぐらい前

紗南から告白されて

まぁ可愛いし、彼女欲しいって思ってたから軽い気持ちでオッケーして付き合うことにした俺

俺のこと好きって言ってくれる彼女を

俺も好きになれると思ってた

いや、ちゃんと好きになってたと思う

紗「話って何？…」

「ごめん………別れたいんだ」

どうして？って涙をこぼす紗南に、俺はなんて説明したらいいのかわからなかった

自分の気持ちをうまく言葉にできないなんて

俺、おかしいよな

紗「他に……好きな人でもできたの？」

好きな人？

紗南のことはちゃんと好きだったはずなのに

俺の頭の中には浮かぶのは…

「そんなんじゃない、でも俺は紗南のこと幸せにできないから…」

紗「なによ…それ…」

彼女よりも大切な人

彼女を傷つけても、守りたい人

それは…

.

「別れたから、もう」

A「えっ…？」

「だからもう大丈夫。ずっとAのそばにおる」

俺はやっぱりAを突き離すことなんてできない

ずっとそばにいて守りたい大切な人なんだ

この気持ちは、嘘じゃない

A「紫耀大好き…」

「……うん」

Aの気持ちに応えてやりたいのに

曖昧にするなんて俺も卑怯やな

でももう、隠しきれなくなってる

.

.

？「Aってかわいいよね」

「うん、めっちゃかわいいよな～」

？「ぼく大きくなったらAとけっこんしたいんだ」

「え？けっこん…？」

？「うん、だから紫耀はAのこと好きにならないでね」

「………うん」

昔、あいつが言ってた言葉が

俺を縛りつけているのなら

俺は一体いつになったら解き放たれるん？

だってあいつには絶対に勝てっこなんてない

Aを守り抜いた

あいつには絶対に

.