今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:11,166 hit
小|中|大
. ページ3
そう言って笑った知念の顔はどこまでも無邪気だった。
同じ場所で見せた、ひれ伏してしまいそうなほどに神聖な色気と、それとは対極の、無垢な笑顔の倒錯。
知念から目を離すことができない俺に比べ、既にマイペース全開の彼はまた静かに目を閉じる。だけど今度は、常から上がった口角を更に少し引き上げた、俺の良く知る愛らしい横顔だった。
楽しそうにする知念に、不意に思い出したのは「僕片頭痛持ちで、雨の日はよく痛むの」と困ったように笑った顔だった。
「ちぃ、今日は頭痛は大丈夫なの?」
少し驚いた表情で、よく覚えてたね、と言った知念はどこか嬉しそうに見える。
「うーん、痛い?かな」
「なんだよ、それ」
「涼介がいるとなんか平気な気がして、よく分かんないや」
わかんない、なんて嘘だろう。もし痛くないなら知念は「痛くない」とはっきり言うはずだから。それなのに、俺の方を見てにこりと笑う知念。
無性に、守りたいと思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
33人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ほっぺ | 作成日時:2020年7月28日 1時