雨が止んでも ページ1
6月の涼しい頃に考えてた話です。今更感がすごいw
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肌に触れたシーツが馴染んだ感触では無いことが不思議で目を開けると、
飛び込んできたのはふっくらと形の良い桜色の唇。そうだ、昨日は知念の家に泊まったんだ。
「ん、ンぅ・・・」
すぅすぅと小さな寝息が何故か無性に愛しくて、見た目よりコシのある艶やかな黒髪を撫でた。
窓の外にはこの季節らしい頼りなげな朝が広がっている。ぽつぽつと窓を打つ小さな雨粒に、閉めておいて正解だったな、と思った。
逆はあれど、滅多に来ることの無い知念の家。どんよりした天気とは対照的に、ちょっぴり浮かれた足取りで
昨日スーパーで仕入れた食材の待つキッチンへと向かった。
朝ごはんの準備ができ、寝室の知念の様子を見に行く。8時前か。今日は午後からだし、まだ寝ていたら
しばらくそっとしといてあげよう、そんなことを考えながらドアを開けると、室内は先ほどよりひんやりとしていた。
細く開けた窓の傍で、頬杖を突いた知念がそっと目を閉じていた。
美しい横顔には、長いまつげが濃い影を落としていて、誘われるように手を触れてしまいそうな色気がある。
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作者名:ほっぺ | 作成日時:2020年7月28日 1時