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翌日、私達は本当に物件探しの旅に出ることにした。
彼は早起きしてお弁当まで作って。
「俺の考えてる候補地に行ってみていい？」
彼がそう言うから、全てお任せして。
今朝の気分は、…まあだいぶいい。
昨日の夜、なんとか乗り越えようって思い始めてから、少しは気分が楽になった。
まだ体中にぶら下がってる重りのような感覚は、完全に消えてないけど。
車内の空気も、まあ悪くない。
いつもみたいに話は弾まないけど、彼といると不思議と落ち着く。
まるで前世でも一緒にいたんじゃないかって思うくらいに。
「着いたよ」
彼が車を停めたのは、山の中腹にある小ぢんまりとした家の前で、
もう既に不動産屋さんが到着していて、玄関のドアを開けてくれていた。
「ネットで見つけて、一番気に入ってたのがここなんだけど」
小さな一戸建てクラスのこの家は、１階には広いリビングと大きなテラスがあった。
「テラスに出てみる？」
彼はうれしそうに、私をテラスまで連れていく。
…久しぶりに見たかも。
彼のこんなにうれしそうな表情。
テラスから見えたのは、一面の木々の緑と、遠くに見える海だった。
「ネットでこの景色を見て、ここに住みたいって思ったんだよね
それにこの庭も」
テラスから降りた先には、一面の芝生の庭と花壇、小さな家庭菜園があった。
「２階も見る？」
そう言って彼は、私の手を引いて、今度は２階へ続く階段を上り始める。
久しぶりに、こんな生き生きした様子の彼を見たような気がする。
最近は２人とも、塞ぎ込んでばっかだったもんね。
やっぱり、そういうのは私達には合わないよ。
２階は２部屋あって、どちらの部屋からも広いベランダに出られるようになっていた。
ベランダからの方が、もっと山の緑と海の青が綺麗に見えて、
「ここにずっと住みたいな…」
無意識にそんなことを口にしていた。
「決めちゃう？ここ」
そう言いながら微笑みかけてきた彼が、本当に幸せそうな顔をしていたから、なんだか力が抜けてしまう。
もういいや。
グズグズ悩んでても仕方ない。
私達は一緒にいなきゃいけないんだ。
「いいよ
決めちゃおうか」
そう答えたら、彼は子どもみたいに可愛らしい笑顔を見せて、
「ちょっと話してくる」
そう言い残して、階下で待ってる不動産屋さんの元へ行ってしまった。
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りたわかめ(プロフ) - keitoさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません(T_T)一年も育休なんて、今の時代はありえないですよね。新しい慣習を作るという意味で一年もアリなんじゃないかと思いましてw (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - keitoさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません(T_T)一年も育休なんて、今の時代はありえないですよね。新しい慣習を作るという意味で一年もアリなんじゃないかと思いましてw (2021年1月3日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ひろさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません。またのんびり更新していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年1月3日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - 待ってました！てか出遅れました。ふふ、実際にパパが１年育休取ったら、気まずくて逆に雰囲気悪くなりそうですね(￣ー￣)ﾆﾔﾘ (2020年9月8日 19時) (レス) id: 2c3e1bcaf4 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 待ってましたー！！！唇とマーマレード、すごく好きです(；A；)何回読んだことか！！また更新待ってます〜〜 (2020年9月7日 23時) (レス) id: 57f2f46317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2019年10月12日 23時
