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「今日、空いてるなら来い」
一つ上の先輩からの飲み会のお誘い。
お酒は好きだし、弱くはない。でも馴染みの薄い人たちが集まるのは、人見知りの私には少しきつい。先輩は社会人として働いているけど、私はまだ大学生だし、年上たちに混ざるのは流石に気を遣う。ただNOと言えない性格の私は、バイトがなければいつも参加してしまうのがオチだ。
「お前が興味持ってた動画?とか編集にすごい強いやつ今日来るってよ」
あれ、先輩にそんな自分興味の話したっけなあ。
そんなことを考えつつ、先輩と居酒屋へ向かった。
先輩は「今日は7人来るから盛り上がるな!」なんてはしゃいでいたけど、私が知っているのは、このはしゃいでいるアホみたいな先輩だけ。
知らない先輩たち4人と交流し、居酒屋に入ったけどあれ、1人足りないような。後から合流するのかな。程度に思いつつ、後輩らしく先輩たちの注文を仰いだ。
ウェルカムドリンクが来たところで軽い挨拶を済ませ、今いる6人で乾杯。どうしても苦いビールは好きじゃないけど、みんなに合わせて少しずつ減らす。
「ごめんなさい、遅れました!」
急いできたのか乱れた長めの前髪、少し猫背にジャケットを羽織り、やけに大きいリュックを背負った人。この人の登場に周りはおせーよ、とか少し声をかけるだけでまた元の会話に戻っていく。
後輩だしな、とドアの一番近くに座っていた私の隣が空いていたから、遅れてきた彼はそこに座った。
『あ、何飲みます?』
「えっと、カシオレで」
『、、お酒、弱いんですね!』
そ、と軽い返事をする彼が少し拗ねた顔をした気がした。初対面なのに思ったことを口に出してしまった!失礼すぎる!!と反省しながらも注文用のタッチパネルにカシオレを一つ入力した。
カシオレが到着したところで二度目の乾杯。「こいつはYouTubeやってて動画とか作ってんの。あ、A、さっき言ってたのカンタのことだから、色々聞いてみな」と先輩からの軽い紹介があった。
YouTube、、全く見ないから分からん。とにかく隣のこの先輩はカンタさん。歳は多分一つ上。なんだろう、カシオレをチビチビ飲んでいる姿が小動物らしくて可愛らしい。
隣に座ったこともあって、お酒が強くないらしい彼と少しずつ話した。時より振られる先輩たちの激しめのイジりもお酒の勢いで頑張ってこなした。100本ノックかよ。と思うけど、隣でカンタさんが少し微笑んでいたからなんとなく、安心した。
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まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占ツクが無法地帯だと言われる要因の一つになっています。皆が楽しく活動できる占ツクになるようご協力下さい (2018年12月13日 6時) (レス) id: 37f06ab587 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか?そこら辺をちゃんと読まれて、ルールを確認の上作品を作るようにして下さい (2018年12月13日 6時) (レス) id: 37f06ab587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふらふら | 作成日時:2018年12月13日 6時