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【S】
収録が終わって、そのまま5人で雑誌の取材と撮影。
少し姿勢を変えるだけでも体に激痛が走って、気付けば僕一人だけ汗びっしょり
衣装に血がついてたらどうしようって事ばっかり考えて、カメラマンさんにいっぱい指示出されちゃった…
今は個人の撮影で、僕と智くんはもう終わって楽屋に戻ってきていた
O「しょおくん」
S「ん？」
O「今日これで終わりでしょ？
だからうちおいで」
S「ごめん。今日は、ちょっと、」
O「来れない？」
S「うん、ごめんね」
攻めるような口調ではないけど、なんで？どうして？って顔に書いてある
いい子にしないと、 おとうさん と おかあさん にやめさせられちゃう
なんて言えないよ
O「いつも断るのは…………………体の傷と関係ある？」
S「え…、な、で」
O「ごめんね
この間少し見えちゃったの」
S「ちがっ、なんにもっ」
O「ん、そっか、嫌なこと聞いちゃってごめんね？
傷の手当だけしたいから少しだけ寄ってくれないかな
終わったら帰ってもいいしさ？」
S「ん−んっ、ごめっ」
N「翔ちゃん、俺も大野さんの家行く
一緒に行こう？」
いつの間にか隣に座っていたニノが抱きしめてくれる
一昨日はニノ、その前か後には智くんにも見られてた
バレるのは時間の問題
もう隠すのも限界なのかもしれない
S「たすけてっ………ぼくだけいたいのも、ぼくだけルールがあるのも…おとうさんも、おかあさんも、おにいちゃんも……もういやだっ………」
智くんの暖かい声に、ニノの暖かい手に、心が溶かされちゃったのかもしれない
一度溢れた想いはもうとどめることはできなくて子供のように泣いて、泣いて、泣き疲れて眠った
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作者名：きー | 作成日時：2021年5月6日 1時
