今日:5 hit、昨日:47 hit、合計:43,102 hit
小｜中｜大
４４ ページ44
【A】
探し始めて30分
心の限界が来たカズをおんぶしながら家に戻る
もちろん翔ちゃんの事は心配だけど、過去に引きずり込まれそうなカズを引き戻してあげるのが俺の仕事
探すのは2人に任せる
リビングのソファに座らせて手を握りながら話しかける
「かーず
おうち帰ってきたよ。ここがカズのおうち。
みんなで一緒に暮らすおうち」
N「いらない…？」
「和が必要だよ」
N「でもっ、いらなっていう」
「ううん？言わないよ？
俺だけじゃないよ。みんな和のことが必要って思ってるの」
N「んぅ……ｸﾞｽｯ」
いっぱい泣いていいよ
この1か月で環境が変わって、不安定なのは和もだって分かってた
どうしても翔ちゃんのことばかりに目が行ってしまっていたけどは自分の不安な気持ちを全部抑えて翔ちゃんに向き合っててくれたんだ
翔ちゃんが戻ってくるかという不安
自分が嫌で出て行っちゃったんじゃないかという不安
虐待やネグレクトという共通項で結ばれている2人は悲しくも俺らにはわからない絆がある
和の中で渦巻く不安を取り除いてあげられるのはやっぱり翔ちゃんしかいない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きー | 作成日時：2021年5月6日 1時
