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【N】
朝一で翔ちゃんの退院手続きを終わらせて、大野さんが会見を開いた10時過ぎ、
半ば追い出されるように病院を出た
マネージャーには頼まず、相葉さんの車に乗って大野さんの家に入る
「しばらくは俺らだけで行動しよう」と、昨日の夜みんなで決めた
今の翔ちゃんが誰に恐怖を感じるかわからないし、翔ちゃんへの虐待を知ったことで、態度を変える人間が現れないとも限らないからね
相葉さんと一緒に色々用意をしてくれたようで、昨日の朝とは部屋の様子が随分違う
ソファーやテレビの位置が変わって、壁際ギリギリまでカーペットが敷かれている
一昨日の夜の様子から、部屋の端っこにいても大丈夫なようにしたみたいだ。
N「翔ちゃん、大野さん会見終わったみたいだよ」
S「さと、くる？」
A「すぐ帰って来るよ
一緒にお昼食べようね」
翔ちゃんの精神年齢が低くなっていることにはみんな気付いている
それが幼児退行で自分を守っているのか、ありのままなのかはわからないが。
O「ただいまー」
M「おかえり」
S「さと…」
O「ん、ただいま
帰ってきたよ」
S「ごめ、ね？
ほんとは、じぶんで…」
O「ううん？俺らも勝手にいろいろ決めちゃってごめんね」
一緒に歩んできたからこそ、翔ちゃんも言葉の痛みを知っている
記者会見で言われる言葉は時に鋭利な刃物になって心に突き刺さる
だからこそ、今回のことを大野さんに説明してもらったのが申し訳ないんだろう
A「ほら、おいで？一緒にご飯食べよう」
S「い、の？」
O「うん
ほら、潤が翔くんのおかゆ作ってくれたよ」
戸惑いながらも座った翔ちゃんの隣に座り、反対側には大野さんが座る
昨日吐いてしまったことで食べるのが怖くなってしまった翔ちゃんは、朝ごはんもなかなか食べられず、結局二口食べたところで片づけられてしまった
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作者名：きー | 作成日時：2021年5月6日 1時
