【呪術廻戦】特別な眼を持った女の子のお話＊③【五条悟】 (ページ2)

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＊１００.プロの力ページ2

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美「はい、終わったわよ♡」

体にかけられていたカットクロスを取られた。
椅子から立ち上がり、鏡をじっと見つめてみる。

これが…私…？しっかりメイクをされているからか
いつもよりも大人っぽく見えた。

腰まであった髪の毛も胸上ぐらいの長さになり、
くるんと内巻きになっている。

メイクの力って凄い…思わず見惚れているといつのまにか五条君が後ろにいた。

鏡越しに目があった。アイマスクを外している。

高校生の時の彼なら「まあ悪くないんじゃね？」とか、「馬にも衣装だな」って茶化したに違いない。

が、今の彼は真顔で私を見つめて無言だった。

「どう…かな？」

五「………めちゃくちゃ可愛い」

沈黙に耐えきれず恐る恐る聞いてみると
照れることなくハッキリと"可愛い"と言われた。
…嬉しいはずなのに少しだけ寂しく感じた。

美容師さんが耳元で「良かったわね♡」と囁き、
両肩をトントンと叩かれた。

五「メイクに使ったやつ、揃えてくれる？」

美「は〜い！ちょっと待っててね！」

コツコツとヒールの音を鳴らして
スタッフルームに入っていった。

揃える？まさか…あれ全部買うつもりなんじゃ…
急いで振り返ると五条君は携帯を取り出し、
フラッシュを焚きながら写真を何枚も撮られた。

五「ほら、笑って笑って！」

「か、勝手に撮らないで！」

手に持っている携帯を奪おうとしたが
ギリギリ届かない位置まで腕を上げられた。

頑張って短い腕を伸ばしたり、飛んでみたりしたが
１９０センチもある彼に叶うはずがなかった。

「もう…そういう所は変わらないね」

五「えー？僕は昔から何にも変わってないよ」

「……変わったよ」

小声で呟くと同時に美容師さんが紙袋を手に持ちながら戻ってきた。簡単に商品の説明をされると五条君が財布から真っ黒なカードを手渡した。

「ま、待って！自分で買う！」

五「えー無理だと思うよ？」

五条君はケラケラと笑っているが無視して
バックから財布を取り出しファスナーを開けた。

…１０００円札が２枚と小銭が少ししかない。
あ、でも貯金していたはず、銀行に行けば_____

五「はいはい、黙って僕のいうことを聞く！」

五条君は私から財布を奪い、カードを手渡した。
美容師さんが会計を済ませると紙袋を渡された。