story 14 ページ15
story 14
『待って………』
ベッドから出ようとした私を彼が止める。
｢な、なに？｣
その質問に答えはなかった。
振り返るとそらるは寝ているようだった。
なんだ、寝てたのか……
ホッとしたのも束の間、腕から抜け出そうとするも、思いのほか強い力で抜け出すのは不可能だった。
｢お願い……離してっ………｣
その声も虚しく、力は緩まりそうにない。
そうだ………
すっかり忘れてたけど、そらるって吸血鬼なんだった…………
吸血鬼って人間より腕力が強いんだっけ？
ジタバタ暴れていると、さっきより強く抱きしめられる。
そらるの顔が近い………
息があたるのがわかる。
｢よく見ると、白くて綺麗な肌……
まつ毛も長いし、かっこいい……なぁ………｣
私はすっかり彼に魅了されていた。
そして………
｢少しだけならいいかな………？｣
私は目の前にある彼の唇に自分の唇を重ねようとする。
すると………
その直前でそらるが目を開ける。
｢わっ！ご、ごめんっ！な、何でもなくって、、、｣
そういうと、彼はまたすぐに目を閉じる。
そして………
『俺、寝てるから、続きどうぞ。』
ちゃ、ちゃんと起きてた……！
さっきから、私ばっか恥ずかしいとこ見せてる気がする………
『はやく。』
やっぱり起きてるじゃん……！
どうしよう……
でも、しようとしたことは本当だし………
でも…………
『遅い。』
そう言って、彼の唇が私の唇に触れる。
彼の舌が私の舌と絡まって………
｢しょ……らる………んんっ｣
呂律が全然回らない。
そして、彼のその手はシャツのボタンにかかる。
もうとっくに全部見られた。
恥ずかしいことなんて………全然………
｢やっぱ、らめ……れす………まだ……はじゅかし………｣
やだ、、、
身体は熱いし、もう………今日は………
『ごめん、Aが可愛すぎてつい………』
そんなこと言われないから…………
照れるじゃん。
＿
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作者名：きゃらめるみるく | 作成日時：2017年8月15日 13時
