【そらる】この秘密は私しか知らない (ページ6)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:5,919 hit

story 5 ページ6

story 5

あれから、１度家に帰って荷物をまとめて、一ノ瀬先輩のお屋敷にお邪魔させてもらうことになった。

『晩ご飯まだ食べてないよね？

軽くでいい？』

吸血鬼の晩ご飯………

そ、それって！？

『なに想像してんの？

安心して、普通だから。』

なんだ。

吸血鬼って言ったって、見た目だって食だって、全然分からないな……

｢ちょっと質問してもいいですか？｣

知らないことは出来る限り無くしていかなきゃ………

間違えた時に、気付いても遅いもんね。

『いいけど、なに？』

この際、たくさん質問させてもらおう！

｢ごめんなさい！｣

私は、腕で十字を作る。

『なに？俺を殺したいの？』

｢そ、そうじゃないです！

でも、一応効くのか試したくて……｣

『腕で作ったくらいじゃ、死なないし、なんにも思わないかな。

あと、十字架のネックレスとかもよく見るけど、それも大丈夫。

あれ自体にそこまでの効果はないから。』

そ、そうなんだ……

｢じゃ、じゃあこれは！？｣

私は出来る限り光の強い懐中電灯を目に当たらないよう、照らす。

『やっぱ、俺になんか恨みでもあるでしょ。』

｢わわっごめんなさい！！

で、でも、これもあんまり効かないんですね………

太陽の光なら効いたりするんですか？｣

『確かに、太陽の光には弱いかな。

でも、人より弱いってだけで、浴びれない訳ではないからなぁ……』

｢そうなんですか！？｣

『それじゃあ、今までどうやって高校生活送ってんだよ。

お前だって、弱点はあるだろ？

それと同じような感じだ。』

なんだ………

全然、吸血鬼って人間と変わらないじゃん………

『他は？何知りたいの。』

吸血鬼………

って後、なにかあるかな？

＿