△１２０｢脚本｣ ページ19
△１２０｢脚本｣
ついに、脚本が完成し、演劇の練習が始まる。
『あ、あの、ひとついいですか？』
これって………
『シンデレラ………ですよね？』
.
脚本の内容を大まかに説明すると………
ある小さな村に住んでいたシンデレラは、貧乏ながら死んだ母の残した花屋さんで一生懸命働いていた。
そんな中、近くの街にあるお城で舞踏会が開かれるという。
シンデレラは行ってみたいなと、密かに夢見ていた。
そんな噂を聞いた魔法使いは、綺麗なドレスと馬車でシンデレラを送り出し、この魔法は0時までしか効かないことを伝える。
無事に舞踏会に参加したシンデレラはお城の王子様と恋に落ちる。
ただ、0時が近づき、魔法の効果がきれることを恐れたシンデレラは、お城を飛び出すも………
と、大体こんな感じだ。
.
『あの……シンデレラって………
意地悪なお姉さまにいじめられるんじゃ？』
いじめられて、こき使われて、、、
そんなシーンがあった気がするんだけど。
｢そ、そうなんだけどね？
やっぱりAくんをいじめるなんて誰にも出来なくて、、、｣
全然、大丈夫なのに………？
そして………
.
『ここまで、しなきゃダメかな？』
なぜか今………
『別に、女子の制服じゃなくてもいいですよね？』
女子の制服を着させられています……！
｢こういうのは形からだよ！｣
｢ってか、ずっとこの格好でいいのに(小声)｣
確かに、男性の姿でシンデレラをされても気持ち悪いかもしれないもんな………
『わ、わかったよ………』
なんで、シンデレラなんて引き受けちゃったんだろう………
.
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作者名：きゃらめるみるく | 作成日時：2017年7月8日 15時
