△１１８｢配役決め｣ ページ17
△１１８｢配役決め｣
｢と、いうことで、とりあえず王子は真澄くんでいいですか？｣
今日は文化祭の出し物である、シンデレラカフェの配役決めだ。
真澄くんが王子様、、、
それも、シンデレラのだよね？
なんか想像つくなぁ〜〜
そんなことを考えていると、ついに主役のシンデレラ決めとなっていた。
真澄｢俺、やるなんて言ってないのに………｣
半ば強引に決められた王子役に、真澄くんはまだ腑に落ちないようで………
『でも、演劇の経験もあるし、かっこいいし、やっぱり真澄くんじゃなきゃダメなんだよ。』
私は小声で真澄くんを諭す。
『それに、シンデレラならキスシーンとかは多分ないし、監督さんにかっこいいところ見せられるチャンスかもよ？？？』
王子役を練習することで、何かやっぱりものに出来るかもしれないしね？
真澄｢………カントク｣
真澄くんをどうにか説得させられたかな？と、ふとみんなの方を見ると、なぜか視線を集めているような気がした。
な、なんだろう。
｢……そうしよう。｣
｢１番適任かも。｣
｢異論はないよね？｣
口々になにかを言っている気もした。
そして………
｢シンデレラ役、Aに引き受けてもらいたいって思ってるんだけど、どうかな？｣
え？
『な、何言ってるの？
ぼ、僕は、お、男の子だよ！？』
まさか、自分の名前が候補にあがるなんて思ってもみなかったため、完全に油断していた。
そもそも、なぜ男の僕が候補にあがってるの？？？
｢でも、文化祭といえば男女逆転みたいなのもあるじゃん？｣
｢Aはかわいいから、全然女装も似合うよ！｣
｢それに、真澄くんの相手なんて女の子にさせると、どうなるか分かんないし………｣
｢お願い！ダメ？｣
バレた訳ではなかったんだ、、、
よかっ、、、
良くはないよね？
もちろん、みんなの言いたいことはわかるけど、でも………
真澄｢それでいい。｣
え？
真澄｢それなら、俺もやる。｣
何言ってるの？
そもそも、真澄くんは決まってて、、、
｢真澄くんもそう言ってるし……｣
｢絶対恥はかかせないから！｣
｢俺らもAの女装姿みたいしなぁ｣
なにこれなにこれ
断れそうにない雰囲気が出てきてますよ！？
『わ、わかりました。』
何でこうなっちゃったんだ〜〜！
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作者名：きゃらめるみるく | 作成日時：2017年7月8日 15時
