桜色のココア。*second*【赤羽カルマ】

♪８５ ページ46

律は続ける。



「殺せんせーのマッハのおでかけ、一度体験したいと思っていました。

　カメラの映像が暗殺の参考になるかもしれません」


すると、殺せんせーがニヤッと笑う(ように見えた)。



「いいでしょう。

　映画がてら…君達にも先生のスピードを体験させてあげましょう」


で、気が付いたらせんせーの服の中。




『………』



渚君が口を開いた。



「…カルマ君、A

　軽い気持ちで頼んだけど

　僕等ひょっとしてとんでもない事をしてるんじゃ」



「さぁね〜

　そーいや身の安全まで考えてなかった」



『ねぇ！殺せんせー、加速してるときって飛行機が離陸する瞬間みたいなの？』


「ん〜…どうでしょうねぇ」


『…ってかまず、殺せんせー飛行機乗ったことあんの？』


「ありますよ！飛行機くらい！」


『その体で！？あ、でも電車には載ってたもんねぇ』



「…A、元気だね」



渚君にあきれ顔で言われた。



『え？だって楽しいじゃん！しかもカルマ君たちと行けるんだよ？

　なんか修学旅行の延長みたい♪』



「Aは脳内ポジティブだね」


『それ褒めてる？カルマ君』




「まあまあ、ご心配なく。

　君達に負担がかからないよう、ゆっくり加速しますから」


そして私たちは飛び立った。



ドシュッ




「「『うわわわわわっ！！』」」


『ど、どこがゆっくり！？でも楽しーっ！！』


「はっ速っや(はっや)！！」


「あっははは！！すっげぇもう太平洋見えてきた！！」


『ホントだーっ！キラキラしてて綺麗ーっ』



「あれ、風も音もあんまり来ないね、殺せんせー。

　ほとんど先生の頭で弾かれてる」



って！渚君が言ったばっかりに！


授業が始まっちゃったじゃん！！


その後、ハワイでお待ちかねの映画を見て



椚が丘に帰りました。(略しちゃ駄目)


「はぁ…」


「？どうしたの、渚君？」



『ため息つくと幸せ逃げるよ？吸わないと！』


「吸わないよ！って…、

　人生初の体験だよ。五時間の間に授業受けながらハワイ行って映画見て帰ってくるの」


「そりゃあね〜」



律が口を開いた。


「しかも、3人の身体に負担をかけないよう細心の注意を払っていました。

　風圧や塵などを触手を駆使して避けていたのを確認できました」



『……今日のが、さ。

　殺せんせーがいつも見てる景色なんだね』


「……」



「知れば知るほど…

　先生の命が視界から遠のいていく気がするよ」


***

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うた担メンバーからの一言☆

潮田渚「僕…頼りないかもしれないけど一応　男だし、ちゃんと襲うことだってできるんだよ？」

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