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きゅう。 ページ11

you side (今後も時々ナレーター視点入る可能性有)



「…合格だ。」



男ー 夜蛾はそう言った。
よろしく、と。



結局8割程本心となってしまったが、嘘は真を多く混ぜた方が信じられやすいのだし、構わない。

私に不利になることも殆ど言わなかったし、何より縛りではないのだから言ってしまっても関係無かったかもしれないが…

結果として無事に入学できたのだから良かった。


あとは信者への連絡。
いくつかのグループに分けて人を捕縛してもらい、連絡があればその地点に神が私に与え給うた(ちから)で冥い穴を開け、人を放り入れる様に指示しよう。

任務ー五条に授業の一環であり、”呪霊”を祓うものだと説明されたーの後にでもその人達を救おうか。


信者には私のような(ちから)はないから痕跡も残らない筈。
おそらく普通の誘拐事件か、悪くても呪霊による仕業だと処理されるだろう。

私の痕跡を残さないようにするのも可能。




ほら、完璧だ。




そうこう考えているうちにいつの間にか”寮”に着いていた。
指示された部屋は今まで住んでいた所よりは狭いが、イメージよりは広い。

だが、何故かその部屋には私の前の住居にあった筈の荷物が段ボールに梱包されて奥の辺りに積み上げられている。


人の住処に無断で入り、荷物を持っていくなんて立派な強盗だ。
会ったばかりだが、既に五条を信じられない。

よく教職員なぞに就けたな、この不法侵入者。


「ねぇねぇ睨まないで?
勝手に家入っちゃったのは悪かったけどさ、君その時まだ死刑執行対象だったんだし!」



どうやら知らない間に五条を睨んでいたらしい。

救済を施している私がなぜ罪に問われたのか、全く以て分からない!
そんなに自らにとっての”普通””常識”が大事なのか?

個々の価値観なんて違って当然なのに…



『不法侵入ですよ、五条さん。
元死刑囚だか何だか知りませんが、やって良いことと悪いことがあるのは流石にご存知ですよね?』



「まぁまぁ!
そうそう、早速だけど明日同じ一年生の子達と会ってもらうからね。

集合場所は原宿。細かい日程は後ほど連絡するよ!」


誤魔化したな。
でも同学年の子に会えるのは興味があるし、良いか。



「そうそう、麗の制服は明日の朝に渡すから!」



『分かりました。
それでは、部屋の整理をするので出ていって下さい。』



「もう、冷たいな〜」



逆に居ても手伝いすらしてくれないでしょうに…



 

じゅう。→←はち。



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山西 陽朔 - 面白い作品ありがとうございます。次回作に日蓮思想を題材にした作品を書くのはいかがですか?南無妙法蓮華経と唱えることで万人が成仏するという教えなら、日蓮上人の名誉さえ傷つけなければきっといい作品ができますよ。 (2023年4月30日 15時) (レス) id: aaea05e353 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リム | 作成日時:2021年3月6日 13時

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