【ジャンル混在】完全(?)リク制短編集。

===2=== ページ3

*


赤羽「何だコイツ、面倒くさ....」

「どれ読んでんの？」

赤羽「うわぁあっ!?...なんだ、結構早かったね」


タオルでがしがしと髪を拭く紺野が、その本を手にとって捲る俺の背後に音もなく近付いて寿命を三分縮めた。暗殺術の弊害だよな、この辺は。

ケタケタと笑う紺野に背表紙を見せる。


「『こころ』.....さっきお嬢さんって言ってたじゃん、読んだこと無かった？」

赤羽「粗筋だけ押さえてあったんだよ。有名だし」

「ふーん....面倒って、先生の手紙？」


ソファに座り、俺の横から本を覗き見る。俺と同じシャンプーの香りが妙に鼻について、それを意識しないよう無理矢理本に集中した。


赤羽「そ。こんなに長い遺書、読むに読めないじゃん」

「確かにね。....人は総じて面倒なんだよ。言いたいこと、すぐに言わずに誤魔化し続けて...かと思えば、直球投げても気付かない馬鹿がいるし」


は？

意味を聞く前に、「じゃあね」と言って鞄と俺の傘を持って出ていった。太宰は俺が持ったままで。


赤羽「......国語、克服するかな。現代文」


===


馬鹿じゃないの。

紺色の傘をさして歩く間、ずっと口の中で呟いていた。


「...いくら困ってても、好きじゃない男子の家に一人で上がんないし」


もっと率直に伝えないと駄目だ。

今も昔もそう言いながら遠回りするから、人間てのは面倒くさい。


***
口調とか色々全部迷子。ごめんなさい。
(初めて書くキャラって難しいよね！)

リクエストありがとうございました。

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