やらかさずに生きよう。ばーじょん2

よんじゅーなな ページ48

放課後、いつもなら透さんの所に向かうのだが今日はヘルプでバイトなのでそのままコンビニに向かう。諸事情は先週梓さん(梓さんと話してる時にヘルプの連絡が来た)に伝えているので透さんに伝えてくれてる筈だろう。

店裏に入って制服に着替えて出勤し、それから店長と一緒に忙しくなる時間帯を乗り越えた後で在庫確認、廃品管理、商品の補充や掃除に揚げ物などの惣菜の調理などをしながらこの間こんなことがあってーなんてたわいのない会話を楽しんでいればあっという間に上がりの時間帯である。

あと5分かーと眺めていたらなんだか久しぶりな人と出会った。
入店の音楽が鳴ったので「いらっしゃいませー」と目を入口に向けたら現れたのは絶世の美女。
その美女と目線が合った瞬間、「ハァイ、エンジェル。」と声を掛けられたので、

「お姉さんあのおでんの！？お久しぶりですね！！」と言っといた。おでんで通してごめんよベル姉さん。

「ええ、たまたまこの近くで仕事だったから寄ってみたの。」
「そうだったんですか。物凄く美人さんに大根売ったんだよって前友達に自慢したんですよ。あ、こちらの店長があの時の大根を密かに隠し持っててくれた勇者です。」

と隣の店長に話を振ればすっごいドキマギしてた。
そりゃそうだよね。めっちゃ美人だもんねベル姉さん。

「あらそうだったの、あの時は本当にありがとう。」
「い、いいいいえ！あの、お、お口に合ったみたいでなによりです……えっと、Aちゃん、僕、ちょっと裏で在庫管理してくるね！！」

と早々に逃げてった。まじかよ店長！

「そうそう、あの時は大丈夫だったかしら。」
「あの時？」
「コンビニ強盗事件よ。」
「あ！なんとか無事でした。お姉さんも心配してお店に来て下さったんですよね？店長から聞きました。わざわざ有難うございました！」

頭を下げてお礼を言えば「顔を上げて頂戴？」と言われたので顔を上げる。と、

「私のエンジェルが無事で良かったわ。」

と私の頬に手を当ててゆっくり撫でながら、極上の笑みでそう言われて同性ながらドキッとした。

その後少し駄弁っている内にいつの間にやら自己紹介してしまい、結局ベルお姉さんって呼ぶ事になりました。

「また来るわ、バァイA。」

と投げキスをした後で髪を翻して帰る様に見惚れていたらいつの間にか退勤時間を30分も過ぎてしまっていたが気にしない。

美人な人と楽しくお話出来て心が潤った1日の締め括りなのであった。

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