平凡な私の漂流記 (ページ6)

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よんページ6

海軍さんに連れていかれた先は海軍の船の中だった。そしてその中にある部屋へ入れられたのだが、既に中に居たガタイの良い白髪のおっさんが葉巻吸っててこの部屋の空気がけむい。
非常に臭い。切実に換気をして欲しい。

「おい、ここに座れ。」

おっさんの前にある椅子に大人しく座った。
威圧感がやべぇ。私が何したってんだ。
そんな悪いことしてねぇよ私。

「…あの」
「単刀直入に聞く。お前はこいつを食っちまったか？」

目の前に突き出された紙には、先日苦い思いをした果物の絵が描かれていた。

「食べました。あの、それが？」
「……こいつは悪魔の実ってやつだ。食ったら最後、超人的な能力を得る代わりに一生カナヅチになっちまう。」
「は？」

話を聞くと私が食べたあのクソな果物は悪魔の実と言って、食べた人間に特殊な能力を与える代わりに一生カナヅチになってしまうらしい。

どうやら泳げないというよりは海のように溜まった水の中に浸かると正義のアンパンのように力が出ない～という状況に陥るみたいだ。

おっさんにパンピーに戻れないかと聞いたら無理だと言われてしまった。
この悪魔の実というのは謎が多い果物で未だその原理が解明されていないらしい。

死ぬまでこの実と一緒とか…こいつほんと執念深い。

そして肝心な能力の話だが
「お前が食った実はパクパクの実だ。」
「なんですかその食いしん坊な名前。」
「この実の能力は何でも食べられることらしい。」
「なんでもって何なんですか、何でもって。」

詳しい情報は知らないらしい。
ここ数十年出てこなかった実らしい。
出てきても誰かがしれっと食べて、しれっと消えるらしい。

なんだよ、そのしれっとって。

どうやら海軍もそのしれっとを解明するべくこの実を探していたらしい。
しかし見つけた矢先海賊が横取りしていったのでその後を追ってこの島に来たそうな。

そして情報収集していたら、私にたどり着いたのだとか。

その海賊とか絶対この間の騒動の海賊でしょ。
ええぇ…何それほんと酷い。

あまりにも私の顔が変形していたのだろう、

「食っちまったもんは仕方ねぇ…水に浸からなけりゃ問題はねぇ筈だ。」

と頭をポンとたたかれた。解せぬ。
その後で「何かあればこいつで連絡しろ」と目の据わったカタツムリを貰った。…何コイツ、キモッ。

4.連行されました。

「あの…これ」
「いいか、何かありゃ即座に連絡しろ。分かったな。」
「…はい。(めっちゃ見てくる…ひぇっ。)」