平凡な私の漂流記 (ページ2)

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日記を書き始めてはや2週間。

店の片付けが済んで漸く部屋に戻ることが出来た。

今日はかなり疲れた。
「身体だるおもー」と、元の世界で流れていたCMのセリフを言いながらベッドにダイブする。

フカフカでモフモフな感触が身体を包み込んでくれる、あぁぁ生きてるって最高！

暫しベッドに埋もれた後、余りにも濃すぎる今日のことをしっかり日記に書き示すことにした。
「いやー…よく生きてたな私…。」

ーーー

今日は記念すべき日だと思う。

今日私は、初めてキチガイクレーマーに出会いました。

マスターが市場に食材を買いに出かけていたので丁度店番をしていた時のことです。

そいつらは軍団で入ってきました。
やっべぇ人増えたなーとか思いながらいつもの通りに接客していたら「おいそこの嬢ちゃん！」と言われたけど、21の女が嬢ちゃんとか言われる年齢ではねぇなと思いスルーした所、どうやらそれは私の事だったらしい。

「おい！お前の事だ！！そこの髪を二つ結びにしたお前だ！」
「…えっ、私？嬢ちゃんって私のことすか？？」
「この店で嬢ちゃんなんて言われる奴ァおめぇしかいねーだろーがッ！！」
「えー…いや、この人も。」

そう言ってその軍団の中にいた見るからに幼女っぽい容姿の人を指差したら「俺は男だ」とドスを効かせた声でボソリと呟いた後、私を嬢ちゃんと言っていた奴の首根っこを引っ掴みながら外へと出ていった。

多分引っ掴まれてた奴の悲鳴を聞きながらお酒を持っていくと今度はドンっぽい奴に声を掛けられました。

「よぉ姉ちゃん。この店で1番美味い酒を持ってこい。」
「すみません。お酒嫌いなのでどれがいちばん美味しいか分かんないです。」
「ハァ！？酒が嫌いだとォ！！？」
「嫌いです。あれ不味いじゃないですか。」
「チッ…まぁ良い。適当に早く持ってこい！」
「了解です。」

そんなこんなでそこらへんにあった適当な酒を持っていったら今度はいちゃもん付けられました。

「おい！こいつァなんだ！？」
「名前もよく分からなんだなお酒です。」
「誰がこんな度数の低い酒を飲むんだ！」
「適当にって言ったじゃ無いですか。」
「アァ！？誰が、いつ、そんなことを言った！！？」

「いやお客様が…えっ、ちょっと、待ってよ…嘘でしょ…？」

「あ？な、なにがだ？」

「おきゃくさまー

ーーー

「Zzz…」