いつかこの声が【２】 (ページ1)

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私は今、先生にしか頼れない

声が出せるかぎり先生を呼ぶと

先生は少し驚いた顔をして

にこっと笑う

前は胸が熱くなる感じがしたのに

今は全く感じない

鍵をなくしてしまったため

家に泊めてほしいとお願いをする

そのことは先生に怒られたが

仕方なく泊めてもらうことになった

先生の家でご飯を作り

お風呂を借りてテレビを見ていると

不意に鳴るLINE'sの受信音

相手は淳くん

『今日の放課後、女達がAの鍵を持ってるのを見ました。
問い詰めたらAと僕に嫉妬していたそうです。
僕のせいでごめんなさい。
鍵渡すから、今どこ？』

一瞬あたりが真っ暗になった気がした

『たまたまお金があったからネットカフェにいる』

『だから大丈夫』と

震える指で、働かない頭で嘘をつく

私、またいじめにあうの？

そう思うと涙が止まらなくて、怖くて、

思わず先生に抱きついてしまった

A「ごめんね、先生…
嫌だよね、生徒にこんなことされて。

でも、今だけお願い…」