や す こ と す ば こ 。

＊ ページ32

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振り返ると、やっぱり。









赤「っ、まる…」









まると、可愛い女の子。









…やけにベタベタしてるし。









「まるくん、教科書ありがとう」




橙「いいえっ、困ったときはお互い様やもんね!!」




「…っ、//」









…まるに惚れてることがバレバレ。









でも、まるは鈍感やからわかってない。…はず。









仲良くしてる２人を見てたらなんかもやもやしてきて、まるたちに背を向けた。









…その時、









橙「あっ、すば子さん!!」









大声で名前を呼ばれた。









橙「あれ、次すば子さんのクラス移動ちゃうんですか?」









まるはいつの間にか隣にきてて、あたしの顔を覗き込んだ。









…やけど、今はまるの顔を見たくなくて。









橙「すば子さん…?」




赤「…ごめん。時間ないし、あたし行くわ。」




橙「えっ!?ちょ、すば子さ…」









まるの言葉も聞かず、行くあても無く走り出す。









…まると顔会わせたくない、って言うのも勿論あるけど、









まるのことが好きな女の子の視線が怖かった。









…知ってるもん。









まるのファンの子達は、あたしのこと良く思ってないって。









安子は、天真爛漫で、いっつもにこにこしてて、大倉ファンにも良く思われてる。









…それに比べて、あたしは、









無愛想で、言いたいことも言えんくて、目つき悪くて、良いとこなんて一個も無い。









…まるはあたしのどこが良いんやろ。









なんとか走って、屋上に着いた時、









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赤「っえ…」




橙「すば子さん…」









まるに後ろから抱き締められた。









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