や す こ と す ば こ 。

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あたしは大倉を、中庭に呼び出した。









緑「すば子ちゃん。」




赤「あ、来たか。」




緑「なんなん、話って。」









まずは確かめなあかんことがある。









赤「…お前、安子のことどう思ってる?」




緑「どうって…好きやで?」




赤「誰に何を言われても、安子のこと離さへんって自信ある?」




緑「もちろん。」









あたしの目を真っ直ぐ見て、言い切った大倉。









なら…









赤「…安子があんたのことで泣いてるの知ってる?」




緑「え…?」




赤「知らんやろなぁ。なんせあんたは幼なじみちゃんと一緒に居るんやもん。」




緑「何で綾音のことっ…」




赤「もう結構噂になっとんで?…お前が幼なじみちゃんを大事にしてるって」




緑「大事、やもん」




赤「それが安子を不安にさせとんねんっ!!!!!」









あたしが大声をあげたから、大倉は吃驚して目見開いとる。









赤「…安子はな、お前の為にプレゼント買いに行ってんて。」




緑「え?」




赤「…大好きなたっちょんを喜ばせたかったんやって。でも、其処で安子は見たんよ。」




緑「なにを…?」




赤「…『たっちょんが私より可愛い女の子と手繋いでた』。」




緑「っ…」




赤「安子は好きな人としか手繋がんねん。だから、大倉が他の女の子と手繋いでてショックやったって。」




緑「でも、安子は亮ちゃんと手…」




赤「…もしかしたら亮のこと好きになったんかもな。」









ほんまは安心出来るから、やけど。









緑「そんなっ…」




赤「お前が安子のことほっとくからやで?」




緑「……」




赤「…まだ安子の傍に居たいんやったら、早よ行け。」









そうやないと…









赤「手遅れになるで。」









そう言うと、大倉はあり得へん速さで走っていった。









赤「ふう…」









あたしの仕事は終わったな。









橙「お疲れ様です。」




赤「あ、まる。」




橙「全部見てましたよ。」




赤「あ、そ。それで、さ、」




橙「はい?」




赤「…ご褒美っ、ちょーだい。」




橙「ふふっ、分かりました。」




赤「んっ、」









あたしは今幸せやで。









ほら、安子。









次は安子が幸せにならな。









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