キャンジャニ∞の騒がしい日常【小説】 (ページ31)

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知らないことページ31

ありすside

｢できたで～｣
と、忠義が料理を運んでくる

｢お好み焼き！｣
私は運ばれてきた料理を見て、叫んだ

裕くんからお好み焼きの存在は聞いて、写真では見たことがあったが、実際に食べるのは初めてだったのだ

忠義は、その様子を見て気付いたのか、

｢もしかして、初めて？｣
と聞いてきた

こくっと頷くと、忠義は驚いた様子だった

二人揃って、床に座り手を合わせて、

｢いただきます｣
と言った

目の前の湯気が立っている、お好み焼きは美味しそうだったが、熱そうだった

ふと、忠義を見るとお好み焼きをハフハフ言いながら食べていた

その視線に気づいた忠義が、
｢ありす、食べへんの？｣
と聞いてくる

熱くて食べられなさそうと伝えると、忠義はしばらく考えてから、お好み焼きを一口分取った
そして、ふぅふぅと息をかけて、私に近づけてきて

｢ありす、あ～ん｣
と言ってきた

私は目の前のお好み焼きを食べたくて、口を開けた

入ってきたそれは、程よい熱さで、食べやすかった

｢ん！おいひい！！｣

｢そりゃ、俺が作ったんやもん！｣

忠義が自慢げに言ってきた

私はそんな忠義の方に向けて、また口を開けた

口にお好み焼きが入ってくる直前

ノック音がした

忠義は、お好み焼きを運ぶのをやめた

私は
｢はーい、どうぞ～｣
と返事をしてから、忠義が運んでいる途中だったお好み焼きにかぶり付いた

失礼しますの、しつれ･･･まで言って
亮くんは言葉を止めた

｢ん！おかえり～！｣
モグモグしながら、亮くんを迎える私

忠義も、普通にお好み焼きを頬張りながら、亮くんを見ている

｢いや、あの･･･おかえり～！やなくて･･･
今、何されてました？｣
と関西弁訛りの標準語で聞いてくる亮くん

ん？なんか、変なことあった？

｢今？お好み焼き食べてたけど｣
と答えて、私はまた口を開ける

忠義は、それを見て、一口取り上げ運ぶ

｢いやいや、それです！あ～んって･･･｣
絶句する亮くん

私と忠義は顔を見合わせて

｢｢それ、なんか変なの？(変なん？)｣｣

と亮くんに聞き返す

亮くんは驚いた様子でしばらく私たち二人を見て、ため息を付いた

亮くん曰く、付き合ってもいない限り、あ～んはしないらしい･･･

知らなかった･･･

それなら、
｢今度、裕くんの前でしてみようかな～｣
って呟いた

その言葉が耳に入ったのか
｢会長も大変やな｣
と亮くんが呟いた