キャンジャニ∞の騒がしい日常【小説】 (ページ11)

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なぜ… ページ11

沙緒side

《ピンポンパンポーン…》

これは…放送？

入学式の案内…ではなさそう…

「なんや、一体…」

りょ…錦子さんも訝しげな目でスピーカーを見つめている。

いや、違う…
多分、この校舎にいるであろう人は全員反応しているはずだ…

『皆さん、生徒会会計の城宮美紀です。え～、新入生の中から生徒会に入る子が決まったので発表します…一年八組の錦子さん、倉子さん、沙緒さん、美咲さんです。以上の４名は後で最上階にある生徒会室に来てください。』

「…え？」

「はぁ…？」

私…？

今、私が呼ばれたの…？

倉子さん？美咲さん？って…どちら様…？

これって、なにかの手違いじゃあ…

りょ…錦子さんはともかく、私なんかが選ばれる素質なんて…

まさか… さっき来た美紀様が私を…？

『え、ウソぉ…。私じゃないのぉ？』

『ていうか、沙緒って誰？どんな女なの？』

うっ…

教室内が、一気に険悪なムードに…

私なんか頭も良くないし、美人でもないし、綺麗じゃないし…

なぜ私が選ばれたのか… 意味が分からない…

『…もしかして、あの女？』

うぅっ！目をつけられてしまった…

『え、なにあのブス…』

『あんなのがキャンジャニに？相応しくないわ』

『どういう訳よ』

聞こえてます…

コソコソ話しているつもりでしょうが、丸聞こえです…

「えっ…」

「沙緒、行こ！生徒会室、行かなアカンやろ？」

「え、あの、にしきっ…」

女装していたとしても、やはり男性。
力は敵わない…

グイグイと引っ張る勢いには勝てず、されるがままに教室を出た。

あの、錦子さん…

生徒会室の場所、分かってますか…？