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彼は、消えた。

きっと未来に帰ったのだろう。









死んだ、なんて野蛮な言い方はしたくなかった

私の中でまだ生きてるから

未来に、帰っただけ。…だから。









「うそ、…何これ」









昨日の夜、私の方が後に寝たはずなのに。









テーブルの上にちょこんと置かれた、一通の手紙。

彼はいつ、これを置いたのだろう。









分からない、何も分からないのが悔しい。

もうけんちゃんに会えない、それが悲しい。









少し触れただけでまた、涙が溢れて来そう。









震える手で手紙を取り、

少し、いやかなり躊躇いながらも

封を切った。









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作品のジャンル：恋愛
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作者名：葵 | 作成日時：2017年3月6日 20時

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