求婚...年の差３ (ページ43)

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４３話目ページ43

「ところでAちゃんの仕事は順調？」

「順調過ぎてバテとるわ。開発、開発っつってよ。」

「そうなんだ？じゃ、結婚はまだ先だ？」

２人でちびちびと焼酎を飲みながら、そんな事を話していた。

「ま、A次第...だな。俺はいつでも良いんだけどよ。」

「幸せそうに笑うね、かっちゃん。ご馳走さま！」

カチン！とグラスを合わせてデクは笑う。

「おう、幸せだわ。これ以上無ぇ位にな。」

俺もフッと鼻で笑ったその時、女共から歓声があがった。

「婚約指輪かぁ、羨ましっ！」

「婚約指輪の前にお相手探さないとね、三奈ちゃん。」

「梅雨ちゃんは彼氏とどう？」

「え、梅雨ちゃん彼氏いるんですか！？」

「そ、それは秘密...よ。」

俺とデクは呆れ顔でガールズトークってのを眺めて苦笑い。

「婚約指輪...買ったの？」

「今日オーダーしてきた。」

「へぇ、昔のかっちゃんならめんどくせぇって終わってただろうね。」

「...だろうな。想像もつかねぇんじゃねぇか。」

「お互い大人になったって事か。」

「てめぇはもう親父だしな。」

いつの間にかガキはデクの膝の間で眠りこけている。

「んふふ、子供可愛いよ、かっちゃん。」

「きめぇ顔して笑うなや。ガキ...か。の、前にあいつがガキだかんな。」

楽しそうに笑い、楽しそうに笑うAを指さした。

その後、宴は深夜まで続き...芦戸は酔い潰れ、Aはソファで居眠りをしている。

麗日と蛙吹はキッチンで後片付けをしていて、
俺はふと車の存在を思い出した。

「ヤベッ！車、スーパーに停めたまんまだわ。」

「スーパーって、家の裏の？」

デクは芦戸とAに毛布をかけてやり、またグラスを手に取る。

「どの道運転できる状態じゃないし、かっちゃんがこんな時間まで飲んでるって事は明日休みなんだよね？」

「おう。」

「明日の朝に出せば良いよ。あそこは罰金とか取られないから。もう飲まない？」

「...仕方ねぇな、付き合ったるわ。」

デクは嬉しそうに頷き、焼酎ボトル片手に隣にやってきた。

「たまには...良いよね、こういうのもさ。」

「今日だけだっつうの。甘えんな、ボケ。」

ドカッと背中を蹴ってやると、痛そうな顔をしながら愉快そうに笑みを浮かべる。

結局２人で明け方近くまで酒を酌み交わし、ガキの頃みたいに隣り合わせて雑魚寝をした。