求婚...年の差３ (ページ2)

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２話目ページ2

「...ふう。」

自宅に戻って軽食を摂ると、シャワーを浴びてため息をつく。

ソファに座り、髪を拭きながらスマホを手に取ろうとした時、Aから着信があった。

「悪ぃ。連絡出来なくてよ。」

「ううん、大丈夫。あの時間から仕事なら、終わったの朝方でしょ？もう起きてるかなって電話してみたんだよ。」

「...おう。次ん仕事行く前にシャワーしたとこだわ。」

スマホを肩に挟み、洋服を着込んでいく。

「そっか、その仕事終わったら...実家に戻ってくるんだっけ？」

「だな、明後日の昼までオフ。飯...行くか？Aの顔見てぇしな。」

「...ご飯...だけ？」

意味深な発言に、水を飲もうとしていた俺は思い切り吹き出した。

「...ん...だよ、それ？」

「...勝己兄ちゃんが考えてる事と...同じだと思う...よ？」

「お、女からんな事言うもんじゃねぇわ...。」

口ではそう言いながら、誘われた事自体は男として素直に嬉しく...思ってしまう。

「ん、ん〜...ごめん。」

「とりあえず、戻ったら一番に会いに行ってやっから...待っとけ。」

「わかった。お仕事頑張ってね！」

(ったく...しれっと何つう事言いやがんだ。)

スマホをソファに投げ捨て、フッと鼻で笑ってしまった。

彼女から...そんな話をされても普通は驚いたりしないが、ガキだガキだと舐めてっとやべぇなと苦笑いをする。

ドライヤーで簡単に髪を乾かし、俺は仕事の現場に向かった。

「あ、明けましておめでとう、爆心地！」

「今年もよろしくな。」

スタジオに着くと、先に来ていたデクと半分野郎が爽やかに正月の挨拶をしてくる。

「...おめでとうさん。」

控え室のソファに深く座り、あくびを噛み殺した。

と「眠そうだな、寝てねぇのか？」

「朝まで現場だったんだよ。てめぇは相変わらずぼーっとしとんな。」

デ「あー、ピンキーとチャージズマと同じ現場だったんだよね？ネットで見たよ。...で、かっちゃん、なんか嬉しそう。良い事でもあった？」

俺は顔をバッと触り、意図的に表情を引き締める。

(こいつ...よく見てやがんな...。)

「アハハ、隠さなくても良いよ。僕、何となくわかっちゃうから。」

「てめぇは相変わらずきめぇ...。」

「し、失礼しま〜す。対談前にこのアンケートにお答えいただきたいのですが。お手数おかけしますがよろしくお願いしま〜す！」

スタッフがペコペコしながら入ってきて、デクに数枚の紙を渡して出て行った。