求婚...年の差２ (ページ8)

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８話目ページ8

校門の前にはマスコミが数人張っているのが見える。

「かっちゃん、準備は良い？」

「あ？この状態で何の準備が必要なんだよ？言ってみろや！」

「うぅ、かっちゃん、耳元で怒鳴らないで...。じゃ、行くからね！」

ここを曲がればマスコミが居る...という場所で、俺はデクに背負われていた。

「さっさと行けや！」

デクは頷くとゆっくり歩き出し、俺はコンコン！と咳の真似事を始める。

「コンコン、ゲホゲホ...。」

マスコミ達がじっと俺らの方を見て、声をかけようか悩んでる様な素振りを見せた。

「さ、斎藤くん、もうすぐ寮に着くからね！我慢してね！」

「グエッホ、ゲホゲホ...。」

マスコミ達はうわぁ...という顔をして俺らから離れていく。

デクはそのまま、スッと校門を抜けると校舎に向かって走り出した。

(雄英バリアーが...作動しねぇ！？)

無事に校内にたどり着き、デクの背中から降りると腕を引っ張られる。

「さ、仮眠室に行こう。そこで話をするんだ。」

「デク、いつこんな根回ししやがったんだ？」

「あぁ、かっちゃんを地上に降ろしてからだよ。そこから鍵を探したりしてたから遅くなった。」

２人で急ぎ足で仮眠室に向かうと、そこには相澤先生と発明バカの発目が待っていた。

「爆豪、お前、卒業してまで俺の手を煩わせるんじゃねぇよ。ったく、いくつになっても手間のかかる奴だな。時間がもったいねぇ、用件をさっさと言え。」

「お久しぶりですね。お元気でしたか？お名前は...失念してしまいました。今回は私のどっ可愛い生徒とスキャンダルを起されたみたいで。」

「...っ。」

「かっちゃん、ソファに座って話そう。そんな所で突っ立ってても話しにくいだけだよ。」

何から説明すれば良いのかわからずにドアの前に立っている俺を、デクは手招きをして呼んだ。

「...失礼...します。」

ソファに座ると、相澤先生と発明バカに今までの経緯を話していった。

Aと親公認での付き合いをしている事、決しては遊びではなく結婚前提である事、俺専属のサポートになりたいという夢がある事。

そして1番心配している...停学や退学の対象にならないかという事。

「...その事だが、爆豪、雄英出といて良かったな。まぁ、在校中は散々俺らに迷惑をかけてくれたが成績は優秀、今はヒーローとして真面目に働いてる面からも考えて、相手がお前だって事でお咎め無しだ。」

Aが今後も雄英に通えると聞き、俺は心から安堵のため息を漏らした。