求婚...年の差２ (ページ24)

今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:83,548 hit

２４話目ページ24

「くぅ〜、愛されとるね！爆豪くん！」

「小さい頃から勝己兄ちゃんしか見てなかっただけです。そのせいで他のヒーローには詳しくなくて、視野が狭いと先生に怒られました。」

「おら、デク！あれ出せや。まだ書いてんだろ、どうせ。」

ビールを缶のままグイッと飲んで、デクに笑いかける。

「えっ！あれって...ノートの事！？やだよ！恥ずかしい！」

「デクくんのノートほど色んなヒーロー書いてるの無いもんね〜。」

「そんなのあるんですか！？見たいです！」

「ヒーローオタクだからな、こいつはよ。観念して持ってこいや。」

デクは少々うなだれ気味でリビングから出て行き、ノートを大量に持って戻ってきた。

「あの...落書きみたいなもんだから...参考になるかどうか...。」

「うわぁ！たくさんあるんですね！」

俺が新しいノートを手に取ってめくると、最近デビューしたばかりのヒーローまでご丁寧に書き込まれていて苦笑いをする。

「ま〜だ書いとんのか？もうてめぇヒーローじゃねぇかよ。」

「もうクセだから。書かずにいられない！」

頭をわしゃわしゃとかいて顔を赤くした。

「新しいヒーローがデビューしたら楽しそうに書いてるよね。相変わらず唇プニプニの呟きブツブツで！」

「うわぁぁ、止めてよ、お茶子さん〜！変なやつみたいじゃないか、僕！」

「...変なやつじゃねぇんかよ？」

「かっちゃんまで〜！」

わたわたと手を動かし、更に顔を赤くして情けない表情になる。

「あ！勝己兄ちゃん...かな？コスチューム着てないね。」

「あ、それは本当に子供の頃に書いたものだから。ちゃんとコスチュームバージョンもあるよ？」

「色んなヒーローが描かれてて参考になります！こんなの見れて嬉しいです。」

パラパラとノートをめくりながら嬉しそうな声を出した。

「好きなだけ見てて。もう開き直った。」

デクは手酌でビールをグラスに注ぐと、一気に飲み干してウンウンと頷く。

「ストーカーノートが役に立つとはな。」

「小馬鹿にした表情やめてよ、かっちゃん...。」

「その研究熱心さに私は惚れました！デクくん！」

デクの肩を叩いて丸顔はニッコリと微笑んだ。

「ありがとう、お茶子さん。」

「...酔っ払っとんか、丸顔？惚気んな、めんっどくせぇわ。」

額に手を当てて、ため息をつきながら言った。

「...勝己兄ちゃんも結構...甘いよ？」

「A、黙っとけ！」

「興味あるなぁ〜！」

ニヤついた顔をする丸顔をギュッと睨み付けた。