１０枚目 サービスの時間 ページ12
――…
窓から遠目に外を眺める。磯貝君を筆頭とする何人かが暗殺に行った様だが、殺せんせーが泣きながら振り返った。
刹那、目の前を一瞬の風が通り過ぎる。思わず目を瞑って、また開いたら、花壇一面から色鮮やかなチューリップが消えていた。
『えっ……あれ？』
植えた、筈。確かにクラスメイトの何人かと一緒に植えたのに、最近やっと形が整って咲いたのに。
慌てて周囲を見渡すと、暗殺に行った皆の手に握られてるのは、紛れもないチューリップ。
『……』
「――て言うか殺せんせー！ この花クラスの皆で育てた花じゃないですか！」
そんな片岡さんの声が風に乗って飛んで来て理解した。目を指した風は殺せんせーがマッハでチューリップを採りに来た風で、それを皆のナイフと差し替えたらしい。
「酷い、殺せんせー。大切に育ててやっと咲いたのに……」
『……チューリップは元々女の子だったんだよ。花の女神に自ら花に変えてくれる様に頼んだの。花言葉は失われた愛。……先生も皆に嫌われて、お花に変えられちゃうね？』
「ひいぃぃっ！？ す、すみません！ 今新しい球根を……っ買って来ました！！」
相変わらずの快速で、殺せんせーの触手にはちゃんとチューリップの球根が抱きかかえられていた。ちゃんとお金を払って来た物かはさておき。
『ちゃんと植え直してね』
「かしこまりました！！」
「マッハで植えちゃ駄目だかんね！」
「承知しました！！」
「一個一個労わって！」
「はい！！」
『先生、今ちょっと雑だったよ』
「すみません！！」
窓から身を乗り出して、ひなたちゃん片岡さんと一緒に殺せんせーに丁寧に球根を植え直して貰った。
それでも摘まれた花が戻る訳じゃないんだけど、と片岡さんから受け取った一輪のチューリップを見つめた。
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葵(プロフ) - あやめさん» お返事遅くなってすみません！ コメントありがとうございます、嬉しいです！ 8割以上私の力ではないので散々自慢させて頂きますね！！ これからもよろしくお願いします！！ (2020年9月14日 21時) (
レス) id: df60a0bf96 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！！！これからもがんばってください！更新楽しみに待ってます！！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヤ x他1人 | 作者ホームページ：https://twpf.jp/uranai_aoi
作成日時：2020年4月4日 3時
