存在９ ページ48
「散々こっちは我慢してきとんだ。んな抵抗すんなや。」
「無理！無理、無理！！」
「...風呂入りてぇとか「違う！ちょっと待ってって！」」
「待たね「私...経験無いから！心の準備させてよ！！」」
パシッと頭を叩かれ、Aの言葉に唖然とする。
「マジ...で言っとんのか？」
「...さっき１人も付き合った事無いって...言うたやろ。」
「つう事は俺が最初の男...になんのかよ？」
「そういう...事に...なるな。」
顔を真っ赤に染め、俺から顔を背けて恥ずかしそうに言った。
「やっべ...くっそ嬉しい。」
好きな女がずっと俺の事だけ思ってて、更にその上最初の男になれるっつうのは...男として正直かなり嬉しい。
「...爆豪は...ちゃうやろけど。」
「...悪かった。んなむくれっ面すんな。これからはずっとAだけしか見ねぇから許してくれや。」
「許すしか...ないやん。爆豪の...アホ。」
「んならベッドに「行かへん！せぇへん！」」
「ってぇ！」
ガバッと起き上がったAの頭が顔面を直撃...。
「あっ、ごめん！って、私も痛いわ！」
「謝んならちゃんと謝れ！」
「爆豪が...変な事しようと。」
「変な事じゃねぇわ！男と女が当たり前の様にする事だろが！」
「そっ、そうなんやろけど時間ちょうだい。ちゃんと...そのうちにする...から。」
額を撫でる俺の手を退け、触れるか触れないか位のキスをしてきた。
「んな事されたら余計に...。」
やりたくなる...という言葉を飲み込み、Aを抱き寄せて「わーった。」と頷く。
「まぁ、急ぐ事はねぇか。どうせAはずっと俺のもん...だしな。」
「実は...遥か昔から爆豪のもんでした。」
「やめろや、その棒読み。で、帰るんかよ？」
「...帰ろっか「帰んのか！？」」
今まで通り、今夜も泊まってくもんだと思ってた俺は驚いてしまった。
「そんなに驚く事？いやぁ、何か...付き合うって、思いが届いた途端に一緒に寝るのが...恥ずかしくなった。」
「すっげぇ今更だな。寝顔も寝言も...いびきも知っとんのに。」
「い、いびき！？嘘っ！？えぇっ！？」
恥ずかしそうに肩を竦め、胸に顔を押し付けてくる。
「...くくっ、んな照れんなや。嘘...嘘に決まってんだろ。」
「泊まろうかなって一瞬思ったけど、やっぱり帰る。」
ニヤニヤ笑う俺の肩を押し、唇を尖らせて立ち上がろうとした。
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作者名：梅シロップ | 作成日時：2018年2月3日 5時
