短編集僕のヒーローアカデミア２ (ページ36)

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「とりあえず...どうすれば良いんかな？」

「籍入れて...が普通だろがよ。」

「いや、そやけども。何処に住むとか...やん。」

翌日、退院した私は爆豪を新居に招き入れ、今後どうするのかの相談をしていた。

「それだけじゃねぇわ。マスコミにも公表しねぇとな。」

「...頭痛い。私は一般人で終われんのかな？」

「諦めろや。向こうが尻尾掴む前にこっちから公表すりゃ...大人しくなんだろうし。」

「公表...か。」

ソファに深く座り、丸いお腹を撫で回す。

「明日公表すんぞ。追っかけられんのは性に合わねぇからよ。事務所には許可貰った。」

爆豪はそう言って、私のお腹に耳を当てて話しかけた。

「おい、聞こえてっか？てめぇの...親父だ。」

「寝てるかな？動かへんね。」

「寝とけ、寝とけ。寝る子は育つっつうからな。」

頬ずりをし、目を瞑って幸せそうに笑う。

「籍入れてから、私は何処に住むん？ここは借りたばっかりやし...。」

「んなもん即解約だわ。1分でも1秒でも早くAと住みたくて仕方ねぇのによ。」

「爆豪の所で住むんは良いけど狭「明日にでも物件見つける。３部屋あれば良いんかよ？」」

「...爆豪に任せるわ。多分、私よりも探すの上手いやろしね。」

「たりめぇだ、良い物件見つけてやっから楽しみにしとけ。」

その後2人でベッドに横になり、爆豪は明け方までこれからの事や赤ちゃんの事を嬉しそうに話し続けた。

『爆心地、結婚！』『お相手は一般女性。』『爆心地、パパに！』『お惚気記者会見。』

テレビを回すと...どのチャンネルでもこの話題ばかり。

爆豪の事務所が、私の事を深く詮索しないように圧力をかけてくれたらしく、その点だけは本当に安心した。

「あーぁ、何あの顔...。」

囲み取材を受ける爆豪の顔は顔面崩壊。

ありとあらゆる筋肉が緩んだヘラヘラした顔をしていて見ていられない。

「うん、そう思うよな、チビちゃんも。」

ムニムニ動くお腹に話しかけ、苦笑いを浮かべる。

『一つ良いっすか？』

前置きを一つして話し始めた内容に...私は吹き出さずには居られなかった。

『結果的によ...この情報売ってくれて助かったわ。てめぇのおかげで好きな女逃がさずに済んだしな。俺らの中壊すつもりが逆効果。俺らが幸せんなる姿見てせいぜい悔しがっとけや。はっ、ざまぁ！』

中指を立てようとする爆豪を隠す様にレポーターがカメラの前に立ち、映像が乱れて結婚記者会見(？)は終わった。