短編集僕のヒーローアカデミア２ (ページ20)

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結果...１爆豪勝己ページ20

「わ！爆豪！久しぶりや〜ん！って...無視しなや！」

「...めんっどくせぇ...。」

雄英卒業から早くも３年。

爆豪はそこそこの人気ヒーローに、私は...大阪でまったり(？)と小さな子供相手に交通安全教室を手伝っているだけ。

救いたくても救えなかった命をたくさん見過ぎて...現場が怖くなって逃げた。

機会があれば戻ると止める元同級生達に話し、地元大阪に逃げ帰ったのだ。

「相変わらずやな、爆豪。なぁ、ご飯食べに「行かねぇ。」」

「えー！行こうや。って、どっか良い店教えてよ。こっちの事はさっぱりわからんくて。」

「ガイドブックでも買え。つうか、てめぇが手に持ってるもんで調べろや。」

手に持つスマホを指差し、フンッとそっぽを向いて歩いていく。

「...ケチ、アホ、ボケ、筋肉ゴリラ、爆発さん太「...ぶっ殺すぞ、クソチビ！」」

爆豪は私を不機嫌そうに睨み付け、立ち止まって舌打ちを一つ。

「暑いし、ビール飲みに行こ！？」

「俺を怒らせといて...まだ誘ってくんのかよ？」

「怒ってるん？昔もよく言い争いしてたやんか。」

ピッタリとしたＴシャツにダボ目のジーンズ。

シンプルな服装なのにカッコよく見えるのは、背の高さやスタイルの良さがなせる技。

筋肉ムキムキな腕に手を回し、ぐいっと引っ張ると迷惑そうな顔で頷いてくれた。

「で...何で爆豪の家なんよ？」

「あ？Aが泊まる所も探してるっつうから、人が親切に...。」

「いや、ま、確かにそうやけど悪いやん。」

ミニマリスト...という言葉がお似合いな感じの広めの１ＬＤＫ。

リビングにはテレビ、ソファ、テーブル、小さなチェストがあるだけ。

色は黒で統一され、几帳面な爆豪らしいな...と感心してしまう。

「適当に座っとけ。ビールは冷蔵庫、洋酒も日本酒もあんぞ。」

「爆豪って、そんなに酒飲み「ちげぇ！ついこないだ切島達と飲み会した残りだわ。」」

隣の部屋に入り、部屋着に着替えて戻ってきた。

私は...元々は日帰りの予定でこっちに来てたから着替えも何にもなし。

ちょっとした幼児教育の会合に出てたから服装もスーツで落ち着かない。

普段はあまり履かないスカートだから尚更...。

「...何モゾモゾしとんだ？落ち着かねぇんか？」

テーブルの上にサラダ、冷や奴、袋入りおつまみを並べて聞いてくる。

「う、うん。スカートやし、スーツやし。着替え買ってくれば良かったな。」

どうしてもずり上がってくるスカートの裾を引っ張りながらため息をついた。