Love between childfood friend （m.j） (ページ5)

今日:9 hit、昨日:11 hit、合計:8,459 hit

・ページ5

『おい？A？』

「ん？うん。」

『着いたよ？』

今日も遅くまで残って型の復習を手伝ってくれて気づけば夜の10時。
気づいたら家の前だった。

練習ならできるところが、本番ではできない…どうしてだろう。
そんな事ばかり考えてしまって…それじゃ意味ないのに。

「あ、ありがとう。今日も練習に付き合ってくれて。」

『いいよ。じゃ、おやすみ。』

「うん、おやすみ。」

いつも潤くんは私が家に入るまで見届けてくれる。
潤くんから背を向けて門を開けようとしたら

『A？あのさ…。

無理にやろうとせずに、Aのいつものが出せれば大丈夫だから。

大丈夫。だから、絶対いける。』

必死で言葉をみつけて話している潤くんに嬉しくなって、潤くんに体を向ける。

「ありがとう。

…潤くん。」

『ん？どうかした？」

「あのね。昔みたいに魔法かけてくれる？」

『え？…

…あ、うん。いいの？』

「うん。」

今なら素直に言えそうな気がする。

そう思った。

潤くんが私に近づくとふわっと抱きしめる。私が潤くんの肩に頭を預けると大きな手で頭をポンポンって…

何年ぶりかな…
この心地良いリズム…

もう少しだけ独り占めしたいなって思った。

「ねぇ？」

『…ん？』

「私ね、潤くんの事……

『うん。』

…す " ガチャッ " 」

翔『あ…。』

玄関のドアが開く音とお兄ちゃんの声とともにパッと離れた潤くんと私との距離。

翔『わりぃ。お取込み中だった？』

「ううん。大丈夫。

じゃっ、潤くん。
また明日ね。」

『お、おう。』

潤くんとの別れもほどほどに急いで家に入った。

…好き

って言いそうになっちゃった。

もし言ったら…どうなった？

潤くんはなんて返してくれる？

お兄ちゃんの登場に救われたなって思う私はまだまだ小心者なのかもしれない。