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仕事が一息ついて時計を見るとちょうどお昼の時間で､鍵を持って外に出た｡
車に乗って向かったのはテイクアウトの出来る店で､昼食を買ってまた車を走らせた｡
三十分ほどして着いた場所は､シックな外装の建物で下に繋がる階段へ進み下りた｡
階段を下りきって扉の前に立ち､そっと押し開けた｡
扉を閉めると少し奥にある部屋から人が出てきて､目が合うと息をつかれた｡
『...高地｡』
『大我｡昼､まだだろ??』
そう言って紙袋を見せた｡
『...少し待ってて｡』
そう言って大我はマネキンを手にして戻っていった｡
それから十分後くらい経ってから戻ってきて､俺たちは食事をした｡
食事が終わって大我が薬を飲むために水を用意してあげ､俺は隣に座り直した｡
『仕事は進んでる??』
『まぁ､ぼちぼちかな｡』
薬を飲んでコップをテーブルに置きながらそう言って大我は椅子の背に体を預けた｡
『...無理､するなよ??』
『ん｡でもさ｡』
そう言って大我は姿勢を正し､遠くを見つめた｡
『...無理､できる内にしたいんだよね｡』
『...大我｡』
『...やれる時にやっておかないとさ｡できなくなるじゃん??』
そう言って少し切ない顔をした大我を俺は見つめることしか出来ずにいた｡
『高地は??写真､上手くいってる??』
『まぁまぁだよ｡』
『...俺､好きだよ｡お前が撮る世界｡』
『ありがとう｡』
『...また､近くで見たいな｡』
そう言われて俺は大我の髪を撫でた｡
『見に来い｡』
『...高地｡』
そう呼んで大我は少し微笑んだ｡
『...ありがとう｡』
『おう｡』
そう答えて俺は大我を安心させたくて微笑んだ｡
それから仕事の邪魔はできないなと思い､静かに外に出ると大我が追いかけてきた｡
『大我｡』
『黙って帰るなよ｡』
『邪魔しちゃ悪いだろ｡』
そう言うと大我は一歩近づいてきた｡
『俺､あの空が見たい｡』
『...｡』
『...一緒に見てくれるよな??』
『...あぁ｡』
『仕事､頑張れよ｡』
『大我も｡』
そう言って俺は背を向けて歩き出した｡
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あい(プロフ) - コメント失礼します。泣けました。これからも頑張ってください！！ (2019年1月13日 6時) (
レス) id: 20d8e8453e (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 素晴らしい作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。 (2019年1月1日 2時) (レス) id: fd962043f2 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - とても面白くて読み応えあります！更新が楽しみです！ (2018年11月29日 21時) (レス) id: 58ad9659bb (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - とても素敵な作品で更新楽しみにしてます！応援しています！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 46ec5817d4 (このIDを非表示/違反報告)
藤菜 - 大我大好き！この小説とても面白いですね！頑張ってください！応援してます！ (2018年11月17日 4時) (レス) id: cd27931c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：seri | 作成日時：2018年11月14日 10時
