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目が覚めてゆっくり体を起こしてみると､まだ怠さが残っていた｡
けれど夜中の感じはあまり無く､布団を捲って床に足をつけた｡
そして立ち上がろうとすると扉をノックされて視線を向けた｡
『どうぞ｡』
そう言うと扉が開き､中にジェシーが入ってきた｡
『あ､起きた??』
『おはよう｡』
そう言って俺が立ち上がるとジェシーが近づいてきた｡
『頭､痛くない??』
『大丈夫｡』
『身体は??』
『ちょっと怠いけど､大丈夫｡』
『お前の大丈夫は信用ならないからな｡』
そう言って額に手を伸ばしてきたのは後ろからやって来た樹だった｡
『まぁ､熱は無いな｡』
『だから､大丈夫だって｡』
そう言って二人の間を通って歩き出し､洗面所へと向かった｡
顔を洗い手探りでタオルを探していると誰かが差し出してくれて､視線を向けるとそこには北斗が居た｡
『...おはよう｡』
『少しは良さそうだな｡』
『...北斗のおかげ｡ありがとう｡』
『何かあったら本当に言って｡小さいことでも何でも構わないから｡』
『...ん｡』
『大我､北斗｡朝ごはんできたから食べよう｡』
高地にそう言われて俺は歩き出した｡
椅子に座り箸を持ち､他の奴らより半分くらいに盛られた朝ごはんを口に運んだ｡
片付けを高地に任せて俺は部屋に向かい､着替えをしていると鏡に写る自分を見て手が止まった｡
『きょも｡』
そう呼ばれて振り向くとそこには樹が立っていた｡
『忘れてる｡』
そう言って差し出されたのは薬と水が注がれたコップだった｡
『ん｡』
そう言って受け取り見守られながら薬を飲むと､俺の前に樹は跪いた｡
『どこか行くのか??』
『うん｡』
『...｡』
『大丈夫｡今日は気分が良いから｡』
そう言うと樹は俺の手を握ってきた｡
『約束は守って｡』
『あぁ｡』
『信じるよ??』
『ん｡』
そう言うと樹は俺の手をポンポンと叩いた後､スッと立ち上がった｡
『...樹｡』
去ろうとする樹を呼び止めて､俺はゆっくり立ち上がった｡
『...後悔してない??』
そう聞くと樹はこちらを見た｡
『なにそれ｡』
『...俺たちはあんな形で再会した｡医者と患者で｡』
『...｡』
『...で､こんなに心配させて迷惑をかけてる｡』
『きょも｡』
そう呼ばれて俺は言葉を止めた｡
『俺はきょもとこうして再会できて良かったよ??』
『...樹｡』
『何よりも､あの頃より力になれることがあるから｡』
そう言って樹は微笑んだ後､部屋を出ていった｡
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あい(プロフ) - コメント失礼します。泣けました。これからも頑張ってください！！ (2019年1月13日 6時) (
レス) id: 20d8e8453e (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 素晴らしい作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。 (2019年1月1日 2時) (レス) id: fd962043f2 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - とても面白くて読み応えあります！更新が楽しみです！ (2018年11月29日 21時) (レス) id: 58ad9659bb (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - とても素敵な作品で更新楽しみにしてます！応援しています！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 46ec5817d4 (このIDを非表示/違反報告)
藤菜 - 大我大好き！この小説とても面白いですね！頑張ってください！応援してます！ (2018年11月17日 4時) (レス) id: cd27931c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：seri | 作成日時：2018年11月14日 10時
