冷たい彼

STORY4 ページ4

.









だが、数年経った今、私はその事実を言わなくてよかったと思っている。








もし、言ったらカルマには迷惑がかかるし、
きっと優しいカルマは私の分まで悩むだろう







ただ悔しいことは…………








｢そんな………｣







カルマと別れてしばらくしてから、その話がなくなったことだった。








どうやら、相手側の会社の経営状況が悪化したらしい。









カルマと別れて、私には何が残ったのだろう。







カルマとは、別れたきり会ってない。









別れた後は、学校でも1度も目を合わさることすら、なかった。









ーーーーーーー







まゆの呼びかけに、ようやく我に返る。





｢行こうよA！！！｣







｢………無理だよ｣







｢大丈夫、大丈夫！！！ ね？行こう？｣






顔の前で両手を合わせてまゆは、何度も私に合コンへの参加を求めた。




結局私はまゆの誘いを断れず合コンに行くことにした。








カルマを忘れられないなら





…………新しい恋をするしかない。







そんな思いもあっての決断だった







ただ、また新しい恋をしたとして…いつまた結婚の話があるかわからない。







悲しいけれど、私はもう恋愛をするべきではないのかもしれない。

STORY5→←STORY3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す