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あの日もたしか、くだらないことで彼女の気分を害して
3人でいるのに私だけ仲間はずれ…そんなふうだった。
もういいや。
…バカみたい。
なんで私ばっかり苛々しなければいけないのか。家で1人、涙しなければいけないのか。
殴りたい気持ちを抑えて。
胃のあたりのキリキリを我慢して。
なかなか消えてくれないニキビだって、どう考えてもストレスのせい。
もう、絶縁したかった。
だけど、彼女たちとの楽しい思い出も捨てきれなかった。
結局彼女たちを許してしまう、そんな自分が心底バカだと思っていた。
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帰宅して、ドアノブをひねったと同時に開いた隣の扉
あれは、私にとっては運命だったんだ。
「…!」
同じ学部の知念くん、もといちーちゃんが出てきた。
美形グループに属していた彼のことはよく知っていた。そういうグループが苦手だった。
しかも、彼らは大講堂ではかなり後方の席を好んでいて
私の仲間である彼女も性格上、同じような場所を好んでいたので
彼らと私の特等席はとても近かった。というか、前後。
きっと、彼らの目の前にいる私たちのやりとりは筒抜けだったわけで
見下されていることも、仲間はずれのことも。
私はそれがどうしようもなく恥ずかしくて。
弱い自分。あんなのと仲良くしている、愚かな自分。カッコ悪い自分。
隣人と知っていたからこそ、会わないように気を張っていたのに。
あの日、とうとう遭遇してしまったわけだけど。
侑李「……あの、」
意外にも先に声をかけてきたのは彼の方で、
侑李「……楽しい?」
「…え?」
侑李「……君はあぁいうのとつるんで、楽しいの?」
「……」
侑李「…あんな友達なら、やめちゃえばいいのに」
「……」
侑李「…いや、ごめん。部外者なのに」
彼は言いたいことだけ言って、そのまま去っていった。
私の葛藤なんて、ひとつも分かってないくせに。
……でも。
気づいてくれている人がいた。
ストレートに、「あんな友達」と彼女たちを批判してくれる人がいた。
私はそれに、びっくりするくらい勇気をもらったんだ。
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きゃめる(プロフ) - めちゃくちゃお話好きです!!!更新大変だと思いますが、頑張ってください!応援してます(o^^o) (2018年8月27日 1時) (レス) id: 4f69638b1d (このIDを非表示/違反報告)
沙耶(プロフ) - こんにちは、知念担です! (2018年8月27日 1時) (レス) id: 4f69638b1d (このIDを非表示/違反報告)
陽月(プロフ) - 追伸、私はがっつりリア恋枠ですが、全然想像とかけ離れてなんかないですよ!相手や周りには「え?僕は別に」って隠すけど、微妙に隠しきれてなかったり、陰で悶えてるとか、どちらかと言うと、正に!って思いました(^^)パート2も楽しみにしてます!! (2018年8月21日 21時) (レス) id: a2dda5cfec (このIDを非表示/違反報告)
陽月(プロフ) - ぐあぁーー!ちーちゃんの、し・た・ご・こ・ろ!!(もっと頂戴)← 変態大歓迎です!← って、本当にほぼ毎回コメントしてしまってますが、どうしてもこの興奮と感謝を伝えたくてですね!ウザかったら言ってください 笑 次のお話まで悶えて待ってます← (2018年8月21日 21時) (レス) id: a2dda5cfec (このIDを非表示/違反報告)
hy8(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!既にちーちゃんに悶えてるのに、これからのちーちゃんがたのしみすぎて今後じぶんがどうなっちゃうか若干心配です。笑 更新がんばってください!楽しみに指咥えてまってまーす! (2018年8月21日 20時) (レス) id: b2e047b4f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおい | 作成日時:2018年7月21日 21時