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光「え、あの案件任されたのってお前なの？」
自動ドアをくぐり抜けてセキュリティゲートに向かって歩きながら、八乙女先輩が目を丸くした。
A「やっぱりそんなにやばいんですか…？」
お疲れ様です、と声をかけてくれた警備員さんにぺこっと軽く頭を下げ、
不安に押しつぶされそうになりながら八乙女先輩を見つめた。
光「そんな捨てられた子犬みたいな顔で見ないでくれる？」
困ったように苦笑いした彼は、ゲートを抜けた先にあるエレベーターのボタンを押した。
光「あそこ、契約更新とかの度にプッシュしてるみたいだけど、なかなかおちないって。正直俺はもう無理なんじゃねーかと思ってる」
大きい数字が小さな数字へと、一つずつ赤く点灯するのを見つめながら
少しトーンを落とした声でそう言った。彼が真面目な話をするときは、いつもこんな感じだ。
．
ポーン、という音がエレベーターの到着を私たちに知らせ
ドアが開くのと同時に人が数名出てきた。
2人で乗り込み、八乙女先輩がオフィスのある階の数字を押して、エレベーターが上昇し始めた。
．
絶望的な事実を告げられた私は、もう言葉が出ない。
八乙女先輩も何も言ってくれないし
というか、もしかしたらあまりにも気の毒で何と言葉をかけたらいいの分からなくなっているのかもしれない。
…うん、その可能性が高い。
もしそうだとしたら、とても申し訳ない…気を遣わせている…
今にも口から出してしまいそうなため息を押し殺した時だった。
光「…まぁ、まだわかんないよ」
A「え？」
光「ちょっとキツイかもしんないけどさ。お前ならできるかも、っていう無責任な期待もあったりして」
A「……それは、すごく無責任ですね」
光「あはっ。まー、さっきの情報はあくまで過去の話だからね？次はどうなるかなんて、誰にも分かんないっしょ」
タイミング良く、エレベーターが目的の階に着いた。
頑張ろうぜ！っておどけたような口調で言って、八乙女先輩は私の肩をぽんっと叩いた。
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綾花(プロフ) - はじめまして。会社の設定などとてもリアリティがあって、心が温まる部分もあればとてもドキドキする社内恋愛のシーンもありとても面白かったです！またオフィスラブを書いてもらえると嬉しいです！これからも応援しています。 (2023年3月1日 17時) (
レス) id: 7111c84bf6 (このIDを非表示/違反報告)
HAЯU - 初めまして!大好きな有岡くんと、社内恋愛&同期の設定、神だと思いました、笑 純情ロメオも読みました!これからもお体に気をつけて頑張ってください応援してます! (2020年1月3日 20時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - あおいさんはじめまして！いつも密かに読ませて頂いています！個人的に社内恋愛系大好きなので…同期の有岡くん最高に胸キュンでした！！続編も見てみたいです！ (2017年4月24日 0時) (レス) id: 19b2afc8b5 (このIDを非表示/違反報告)
明音(プロフ) - 完結おめでとうございます！続編も期待していいですか？ (2017年4月13日 1時) (レス) id: cb58bb6f94 (このIDを非表示/違反報告)
ももっぺ - 完結おめでとうございます！！すっっごく良かったです！！！終始ドキドキしてました！！！ (2017年4月4日 10時) (レス) id: 5640788ff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおい
| 作成日時：2017年3月17日 22時
