オワリにしよう。2（Daiki.A）

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くふふ、


八乙女先輩が手の甲で口元を隠しながら、目尻に何本ものシワをつくって笑っている。







光「見た？あいつの顔、」




オフィスを出てすぐ、堪えきれないといった様子でクスクスと笑い始めた彼は、まるでいたずらっ子そのものだった。




光「わかりやすいねー、ほんと」


A「何がですか？」


光「ん？……さぁ？」




有岡くんをからかったんだ、と思った。




でもどうしてそんなことをしたのかまでは聞けなかった。




知りたいけど、聞いたらがっついてるみたいっていうか、なんというか


こういう時って、とぼけたフリをする。
っていう選択肢しか私には無いんだもん。





A「絶対誤解してますよ、有岡くん」


光「誤解されたら困るの？」



当たり障りのない返しを選んだつもりが、追い込まれてしまった。想定外…





A「困るっていうか…」


また当たり障りのない言葉を探し、結局吃ってしまった。



八乙女先輩はそんな私を横目で見ながら、またくふふ、って笑う。





光「だーいじょうぶだよ！きっと上手くいくってー」


A「だから、なにがですか…」


光「んー？さぁねー、」




噛み合っているんだか噛み合っていないんだか、奇妙な会話を繰り広げながら



やっぱりさっきの有岡くんの反応が忘れられなくて、もう気が気でなかった。


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