オワリにしよう。2（Daiki.A）

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結局有岡くんにおんぶされた私。


あとの二人はキャッキャ言いながらダーリンのもとへと行ってしまった。


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A「…有岡くん、ごめんなさい」

大貴「ん？なにが」

A「だって、せっかく飲んでたのに…」

大貴「あぁー、いや、それは大丈夫。俺らももうお開きにしよーってなってたから」

A「……ほんと？嘘ついてくれてない？」

大貴「ほんとだよ」

A「……そっかぁ」




やっぱり有岡くんって優しいよ。どこまでも優しいの。

きっと嘘ついてくれてるんだろうな、って思いながら。優しい嘘に甘えることにした。






こんなに好きになるなんて思ってなかったなぁ。


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肩にほっぺをぺったりくっつけて、
時々頰を撫でていく風が気持ち良くて。




つい、ぽろっと
好きって言ってしまいそうになる。


でも、酔った勢いで言ったら後悔しそうだから、口をむぎゅぎゅって結んだ。





大貴「そっちは？楽しかった？」

A「楽しかったぁー」

大貴「女子で集まる時ってどんな話してんの？」

A「んー、色々…」

大貴「恋バナとか？」

A「うん、恋バナとか」

大貴「へぇー……木村も恋バナすんの？」

A「どういう意味ー？するでしょーがそりゃ」

大貴「あははっ、いや、んとさ。あれよ、
…木村が恋してる話？」

A「……した、今日」



へぇ……って興味なさそうな返事が返ってきた。


大貴「誰よ、相手」

A「……ひみつー」

大貴「はー？落とすぞおらっ、」


そう言ってわざと揺さぶられて慌ててしがみついたら、ものすごーく無邪気な笑い声が聞こえて、それが可愛くて可愛くて。



A「……今度勇気がいっぱいあるときに教えるね」

大貴「なんだそれ」




ふふ、って優しい声を聞きながら、
ずっと目を瞑ってたせいか本格的に眠たくなってきた。


A「おやすみなさい……」

大貴「え？」


有岡くんがくすっと笑った。

ほぼ眠りの世界に引きずり込まれていた私は、そのまま爆睡。




大貴「寝た？」

A「………」

大貴「マジで寝たの？」

A「………すーっ、…」

大貴「……寝てんじゃねーよ、もー」




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大貴「…ただの同期にここまでしてんだからさー。


……いい加減彼氏に昇格してくれてもいいんじゃない？」





なんてセリフはもちろん。爆睡してる私に届くわけもなく。

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