純情ロメオ2（Daiki.A）

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大貴「………でも、」


A「でもじゃないっ、…！ ホストやってたとか枕営業してたとか、それを気にするとかしないとか、どうして私じゃない誰かに決められなきゃいけないの…？」


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A「決めるのは私なの！私はそんなに弱くない、そんなのに負けないくらいっ、……私はっ…」


止まることを忘れた私の涙に誘われたように、
大貴先輩も ぐすん、っと鼻をすすり始めた。





大貴「いつからそんな…強情になったんだよ、」


くすっと笑いながら、ぽたぽたと涙が溢れてる。


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大貴「…ホストだよ？女の子のこと騙してたんだよ？」

A「幸せにしてたの間違いでしょ？」


大貴「枕営業の意味分かってんの？」

A「……それは、ちゃんと病院行って検査してください。性感染症とか、危ないから。病気になってたらどうするんですか、！」


大貴「ふっ……待って、そんなんどこで覚えたの？」


私の破茶滅茶な返しに相好を崩した彼が、潤んだ瞳で私を見つめた。





大貴「……いいのかな」


A「…大貴先輩、あのね。

私にとって一番辛くて苦しいのは、大貴先輩の本当の気持ちを知れないことなの」


大貴「………」

A「もう……大貴先輩やっぱり私のこと嫌いなんですか？」



わざと膨れっ面をしたら、

くしゃっとした大好きな笑顔



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大貴「…そんなわけねーだろ。


……好きだよ。大好きだよ。ずっと前から、ずっとずっと……お前のことしか好きじゃない」




ぎゅっと抱きしめられた。


息ができないくらい、ぎゅーーって。
今までの好きを全部詰め込んだみたいに、これでもかってくらい。




きっと私、このまま息が止まったって後悔しない。



だって、初めて







好き。大好き。


って言ってくれたの。




やっと聞けた。

一番、聞きたかった言葉。





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大貴「……あのさ」


ぎゅっとしたまま、体を少しだけ離して私を見つめる瞳は、ちょっとだけ赤い。




大貴「着てたコートとか、びしゃびしゃで今乾かしてんだけど」

A「…うん」


大貴「……乾くまで、このままでいていい？」


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A「…乾いちゃっても、ちゃんと待ってられますよ、私」



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おでこを合わせて二人でくすくす笑って、鼻もくっつけて、


ゆっくりゆっくり、どちらからともなく唇を寄せた。






今までで一番、

甘くて、優しくて、幸せで、


好きがたくさん詰まったキスをした。

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