強豪でも高校生ですから。4

文化祭と青城 ページ5

花巻side






そして、文化祭当日。

俺達はミスコンの予定を開けつつ、校内を見て回った。及川は他校の女子に捕まり現在ここにはいない。

ミスコンを見るために俺達は予定を合わせた。ミスコンを見るというか、大事なマネージャーの晴れ舞台を見るため。

そういえば、結局Aが自己アピールでなにをするかは謎のままだった。エスパーがなんやらと言っていたが、それをするそぶりもなく。本当にアピールの練習をしているのかさえ疑わしいのだ。



　松川「ミスコンっていつだっけ」


　花巻「だから12時だっつの」


　岩泉「俺らは1時からだし、結果発表は見れるよな」


　及川「みんな〜…、及川さんを置いていくなんてヒドイじゃん！」


　松川「女子は？」


　及川「も〜！ミスコン見たいの！だから断ったよ！」




及川の天秤で他校の女子よりAの方が大事なんだと判明した。他校の女子の方が大事と言った挙げ句にはブッ飛ばすけど。

ミスコンまであと2時間はある。どっか行く？なんてだべりながら繁盛している廊下を歩いた。人が多い。他校の生徒もそこそこいる。男子生徒が多いのは、今日がミスコンだからであろう。Aを口説く輩がいれば………うん、さよならだ。




　花巻「岩泉んトコってなんだっけ」


　及川「お化け屋敷！」


　岩泉「なにおまえが応えてんだよ！」


　及川「だってさ、岩ちゃんのドラキュラ似合ってなかったんだもん！印象的でさ！ドラキュラって普通は俺みたいな爽やかがやるもんなんだよ！」


　岩泉「るせぇ！！！やりたくてやったんじゃねーよ！」





岩泉のローがスパンと心地よく決まる。
廊下で、喧嘩をするな。
なんて言うのもメンドくさい俺と松川は何事もないようにスルーする。


そのとき、誰かとぶつかってしまった。人も多いし、仕方のないことだ。別に、なんも驚くべきことじゃない。
しかし、ぶつかった相手に既視感を覚えた俺は立ち止まった。





　白布「……………………げっ」


　花巻「オー、ケンジロウくん…」






ぶつかった相手はケンジロウくんだった。

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