強豪でも高校生ですから。4

文化祭と信頼 ページ11

__…なんで頭の悪いAが青城にこれたんだろ。



__…Aはバレー素人ではない。





この２つの事が繋がるとしたら？
点数底辺辺りの彼女が…。元々頭良かったとか？
いやまて、バレーが上手いのはなぜだ。バレーは運動神経が良いだけで軽々こなせるモノではないのだ。ましてやサーブ。バレー経験者だとすればかなりすごい選手だったのではないか？





　及川「……ンギャ！！！」




及川の顔面にサーブがヒットした。ジャストフィットがはじめて外れた瞬間。否、わざとかもしれない。
顔面をおさえる及川の膝元には『ば』の文字のボールが。


そして多分ラスト1球。
ボールは松川へ。頭上を通りすぎそうになっていたが、すんでのところでキャッチしていた。文字は『れ』。



岩泉が『が』

俺が『ん』

及川が『ば』

松川が『れ』




俺達は顔を見合わせた。
そしてステージ上のマネージャーがデカイ紙を掲げて叫ぶ。マイクを使用せず。





　『バレー部ぅぅ！！！！！！









信じてるよ、お前ら！！！』








デカイ紙には力強く“県予選頑張って”の文字。




　及川「Aっ……………！！」











会場内に今日一の拍手が生まれた。

文化祭と気持ち→←文化祭と素人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す